第185話 新成人諸君への檄文

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今日は成人の日らしいな。聖人のことは知らん。

後者は滅多になれないが、前者なら誰でもなれる。

何? すでになっているって?

そりゃそうでした。ごめんチャイ。


成人式と銘打って、なんか集まりするってな。一張羅着て、ふりそでも。

なくもない袖振切って、飲めや歌えや大騒ぎ。

その一升(酒)、一生(涯)の、かけがえもなき思い出に!

ってか?


一昔前の大学生が歯牙にもかけなかったの、よくわかるわ。

群れて叫んで見栄張って 見せても魅せる程でなし

まあ、昭和の昔は飛び石の休みの場合が多かったからね。

都会に出た大学生なんて、帰りようもなかっただろう。


あ、でも、地元の国立大学なんか行ったあかつきには、

そんなお仕着せ集会なんざ無視した人もいるよ。

そうそう、それ、それ、わしやねん。

自ら社会見学に行っておったのよ。いちいち群れるか、ボケ!


ええか、よく覚えとけ。

仲間ごっこで群れた経験なんぞ、あっという間に雲集霧散。

そんなものだ。せいぜい心することだな。

テメエで身に着けたものしか、あとあと身につかんのだ。


以上。押忍!


 神武皇紀2684年元服もどき集会の日に


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