第158話 今日は、蜜柑祭!

 プリキュア御意見番の酔っ払いさん

 なんと!

 天下の文豪、芥川龍之介の域に達したのである!


 そう、あの名作「蜜柑」。

 あの蜜柑をテーマの作品で、対抗策を打って出たのである!

 名付けて、酔っ払いさんの蜜柑作品!

 その事件は、こんなお話。


 昔々、今から38年前の1985年冬。場所は、岡山市内の養護施設某園。

 小説では「よつば園」、詩作では「自由の森」となっているらしい。

 どこからともなくいただき物の蜜柑を、中高生男子の居住するC寮にいた高校生が何を思ったのであろうか、その蜜柑をいくつも、下の児童棟の壁に向って投げまくったのだそうである。

 ちなみにそれらの蜜柑は、商品になるようなものではなかったが、食べられないわけでもないものであったことを申し添えておこう。

 それはやがて職員らの知るところとなり、投げた者はやんわりと注意された。

 以後、そのような事件は起きていない。


 ふとこのエピソードを思い出した、今や作家のプリキュアおじさん。

 なぜかクスクス、ゲラゲラ笑いながら、詩を作りまくった。

 そして、それらは本日、2023年12月4日、

 世に、一斉に放たれたのである。

 あのとき、かの少年が投げた蜜柑が下の児童棟の建物のコンクリに向って、

 思いっきり投げられたかのように。


 ということで、本日は、蜜柑祭となってしまったのである。


 結局は、弱いものに、抵抗不能なものへと、しわ寄せが行くってことか。

 そう思うと、なんか、空しく、切なく、悲しくなるよね。

 でも、それを笑って浄化できたら、少しでも、あの蜜柑たちにとっても、

 弔いになりましょう。

 そして、あの時代の児童福祉を決して繰り返させてはならないという、

 戒めのためにも。


そのための、蜜柑祭なのです。

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