第62話 オアシスを取り戻す

 私は魔女なのでお祈りしないでほしいのだけど。

 埒があかないので、サンド・ウオームに近づく、山としかいいようがないほど大きい。


 一部砂の中、魔玉がある部分が砂に埋もれて無くてラッキー。


 剣で皮膚を切り裂く、皮だけで 5mほどの厚み、剣は突き刺さるけど、中まで届かない。

 魔玉を集め、色々と研究してきた魔法をこんな所で披露することになるとは。


 特大風の刃で、皮膚を切り裂く、力加減、イメージできない、距離を取る、200mくらい離れても、山は大きい。


 風の刃を構築する方程式を、魔法陣として描く。


「 О магична суштина која ме покорава, сеци оштрицом ветра 」

( 我従えし魔素よ 風の刃で切り裂け )


 シャキーーン 嫌な予感。


 山中央付近で少しずつずれる、少しずつずれていく、もしかして、皮膚を斬るだけじゃなく、貫通した、半分がずれて、砂の中に。


 これは、やりすぎたかも。

 魔玉を斬らなくてよかった。


 サイコキネシスで取り出す、何なのこれは1mサイズの魔玉、ゲット。


「 よし 」 振り向くと、 砂漠に座り込んで、泣いている。


 拝まれる、祈られる


「 いいですか、私は魔女、神様じゃないです、間違っては困ります、手を合わさないでください、祈らないでください、魔女には必要ないです 」


 魔獣ドーレデング を探しに行きましょう、ようやく移動、約3時間、動かず待つべきだったかもしれない。


 10 分ほど進んで、戻らないと日が暮れるとかなんとか、軽い食事。


 夕暮れ、穴ぼこ岩山に戻る、部屋に直行、お世話する人は断った、部屋の入り口、女王様が土下座。 私のお世話をしたいらしい。


「 サンド・ウオームの魔玉を調査するので、引き取り願う 」


 体全体が砂っぽい、水を被りすっきり、念入りに磨き上げる。


「 エンケドラス おいで 」エンケドラスも綺麗にあらう。


 シュミハザを使って魔獣ドーレデングの場所は、ほぼ掌握、30 匹じゃなくて、小型まで入れると 87 匹確認、一人で回ってチャチャっとやっちゃいたい気分。


 昨日と同じ100人、プラス、プラス 人が増えているのだ43人も。 増えた人は武装していなくて、変わった服、触りたくないほど汚らしい紐に、何かの骨を巻き付け、首に巻いている、集団。


 女王様 名前は ジャムジット・エレプトン 女王になる前はシャーマン、一応今も現役。


 女王様も、汚い紐を首にまきつけている、女王様の横には、高齢のシャーマン、オババ様。

 首の汚い紐までは、許せる、特殊な服、、、 ではなかった、 萎びた干し柿を、これでもかと天日干した、お乳。 腰に布を巻いているだけ。


 同性の私がみても、男の股にぶら下がっているのと、タメ 張れる気がした。


 今日はお任せではなく、私が決めた。


「 一番近いオアシスにいる魔獣ドーレデングを討伐し、それから3Kほど、西南に行って、魔獣ドーレデングを1匹捕獲して戻ると説明 」


 戻ってくるまでに、檻を準備しておくように言ってある。


「 出発 」 号令までやっている。


 移動方向に、大きさ 3m サソリがいるのを確認済み、エンケドラスはやる気まんまん。


 横を移動していた、エンケドラスは、1回吠えると、駆け出す。


 サソリの尻尾を加えて振り回している、口を開いて飛ばすのではく、噛み切って飛ばした。

 落下に合わせ、前足を一振り、甲羅を剥ぎ取る、サソリは一方的に逃げようとしている。


 頭を勝ち割って撲殺。


 戦士の人に依頼 「 魔玉傷つけずに取り出してください 」


 オアシスに付く前にサソリの魔玉3個ゲット。


 すり鉢状の窪み、わずかな傾斜、気付きにいくい、戦士が蜥蜴を投げ込む、砂が中心に向け流れている、蜥蜴はあがらう事ができずに、ドンドン奥に吸い込まれるように移動していく。 これが砂地獄か。


 凄い。

 砂地獄の魔法使えるようになろう、「 えへへへへへ 」 変態で鬼畜でデリカシー皆無な男どもを砂地獄に放り込んで、泣き叫び助けを求める様子を楽しむのも良いかも。


 魔獣ドーレデングについては、すでに生体構造を分析済み、パルス・レーザーで撃ち抜ける、脳もしっかりあるので、簡単に始末できる。


 蟻地獄に入ると体が砂に埋もれて身動きが取れない、投石機を使って、攻撃しようとしたが、砂地獄の範囲を変えて、飲み込まれた、攻撃手段が無い。


 攻撃すると、蟻地獄を広げたりするらしい。


 事前に説明を受けているが、現場で聞くと理解が違う。


 パルス・レーザーでシトメル、 後で小さいのを持って帰り、蛮族達でも討伐できる方法を研究しよう。


 オアシスに居座っている、大魔獣ドーレデングを睨みつける。


 杖を手に


「 Поразите непријатеља испред себе пулсним ласерским топом Шумихаза 」

( シュミハザ パルス・レーザー砲にて、目の前の敵を討て )


 蟻地獄の砂の流れが止まった。


「 殺しました 」

「 えーーーーーっ! 」


 すり鉢の中に足を踏み入れる、柔らかい砂なので、足が取られる。 水の上を歩くのと同じ要領、マナを足元に集め、その上に乗る。


 ほとんど沈まずに足が砂の上を歩ける。


 ロックサンヌ王子が、付いて来る、瘤ダンドラに乗って、ダンドラは足をとられる、降りて歩いてくる、手もついている。


「 どうして、砂に沈まないのですか 」


「 軽いからよ 」


 それにつづいて 150人くらいの人も、 近くで魔獣を見ると、怖いし気持ち悪い。


 口が開き、突き出るように、2本の牙が出ている。


 王様、王子様、戦士たち、脳天の小さな穴をみて、「 1発 」「 1発なのか 」わめいている。


「 マジで殺しやがったぜ! これが魔法かよ 」


 担がれた、おばば様、「 何と言う事じゃ 」


「 だから、サンド・ウオームも 一瞬でしたって 」


「 戯け物、サンド・ウオームは死にはせぬわ 」


 ロックサンヌ王子 「 魔玉の取り出し、手伝ってくれ 」


「 うおーーーっ! 」


「 オアシスを取り戻したぞーーーーっ! 」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る