第12話 クサラ村

 クサラ村に到着、シンディさんが私の事を言うと、村の前にたっている守衛はすんなり入れてくれた。


 近くで魔獣が出たことを、話している。


 どうやら、眼だけでなく、耳まで、指向性の高いマイクを使っているかのように、音の出所に耳を傾けることができる。


 訳ありの女の子と説明している、魔女とは言っていないようだ。


 魔女を恐れている。 この世界の魔女というのは、よっぽど酷い事をしているのだろうか。


 私はフードを被り、極力目立たないように、ふるまう。


 1階は酒場、その奥の建物が宿泊設備という、店で2泊すると聞いている、馬車というか、ダンドラは、納屋のほうに、私は納屋のほうから、宿泊する部屋に移動した。


 翌朝から、シンディさんは、馬車の積み荷を店に納品して回り、売れそうな品物を仕入れる、護衛の冒険者と出かけた。


 食堂に、朝食を依頼する、夕食の煮込み料理もおいしかった。


 見た目で拒絶、口に入れられないような物もなく、少しほっとしている。


 食堂の隅で目立たないように気遣っているのに、朝っぱらから、声をかけて来る男、


「 よう、ネエチャン、シンディの連れだろ、暇なら、村を案内しようか 」

 さっそく覚えたての言葉を話す。


「 ありがとう、結構です。 」 「 キャハハハ、ことわれてやんの 」 他の男が冷やかす。


 焼き立てのパンが出て来たのには、驚いた、これは卵、変な物ではなさそうだ。

 かぶっていた、フードを下ろす。


「 ひゆーーっ! 」「 か、可愛い! 」 呆けだす店にいた男達、女の私でもこんな美少女ありえないと思ったのだ、私の眼に狂いはなかったようだ。


 何なのだ、これは、店のなか男があふれている、そしてみられている、流石に口に入れる勇気は無い、テーブルの上の食事を持ち、部屋に戻る。


 宿台として出した金貨、1枚で、朝、夜食事つきで1か月泊まれるという、少なくとも今いる宿よりも大きな金貨の山が世界の箱の中に入っている、お金の心配はしなくてもよさそうだ。


 村の中を、フラフラと見て回る、ローブのフードをかぶり、目立たないようにしているつもりだ。


 小さい村だが、周りは、太い木で取り囲んでいる、鎧、武器を手にした人がそれなりにいる。


 マナムヌット 女冒険者の一人が声をかけて来た、小さい村なので、私を見かけたそうだ、重そうな袋を持っている、「 ウルフの部位売りさばきました、大儲けさせてもらいました 」


 小さい袋を手にした、風の渚のリーダー


 マナムヌット 「 こっちは、ゴブリンの部位だけです、ウルフを譲ってもらったのは、私達女ですから 」 ニコニコ顔。


 二人とわかれ、通りを観て歩く、男の子と女の子が手をつないで立っている、その後ろにダンドラが数匹、眼についたダンドラの首には、金貨5枚と書いた札を下げている。


 他にも数匹、銀貨98 枚の札を下げたダンドラもいる。


 男の子 「 ダンドラはどうですか 」「 金貨5枚、高すぎる、銀貨5枚なら買ってやるよ 」


「 見てくれよ、このダンドラ、値打ちものだから 」


 ダンドラの価値がわかるはずもないのだが、冒険者達が乗っているのより、一回り大きく、がっちりとした感じがした。


「 そのダンドラ、もらおうか 」金貨を5枚子供の手の上におく。

「 えっ 」 信じられない物でもみたような顔。


「 鞍は無いのか 」

「 僕は持ってないけど、いい店をしっています、紹介します 」

「 頼む 」


 二人の子供に連れらえて、店に入る、「 おじちゃん、ダンドラの鞍を見立ててほしい 」


 他のダンドラも、逃げる様子もなく、子供後について来る、よく仕込まれているようだ。

「 ほう、売れたのか 」


 店の親父、「 お前が買ったのか、まあいい、しっかし、小さいケツだな 」

「 なっ 」 思わず、サイコキネシスでどっかに飛ばそうかと思ってしまった。

「 お子ちゃま用の鞍は、品揃えがそんなに無いんだよ 」


 店につりさげられている、鞍をざっと見回す、眼が停まった、そう少しぼやけている、魔法アイテム。


 私は黙って指を指す、 「 見せてもらおう 」


 店の親父 「 ほう、 わかるのか、目利きだな 」


「 なるほど、坊主のダンドラを買っただけの事はあるということか 」


「 金貨3枚だ 」「 どうだ、買う気があるのか 」 金貨を渡す。 「 マジカ 」


 ダンドラに鞍をつけてくれた。


「 気付いているだろうが、この鞍には、魔法が仕込んである、乗っている人を疲れさせない、マジックアイテムだ、といっても普通よりはという程度だがな 」


 店を出る、「 実は、乗った事がないのだ、乗り方教えてもらえるかな 」


「 いいよ 」


 村の外に出て、木の城壁の周りを回りながら、乗り方を教えてもらう、おとなしくて、ゆう事を聞く生き物のようだ、初心者でも、振り落とされることもなく、乗る事ができた。


 私が購入したダンドラは、ダンドラの群れを率いていたボスダンドラの子供、子供の親父が手塩にかけ、育て上げた、ちなみにその親父は、腰痛で寝込んでいるらしい。


 村の木でできた城壁の周りを、二人の子供と一緒に、駆け回る、楽しい時間をすごしているというのに、邪魔をする野郎が出て来る。


 そいつたちも、ダンドラに乗っていた、「 よう、ネエチャン、子供とじゃなくて、俺と走らない 」


「 お断りします 」

「 お前じゃ相手にならない、お嬢さん僕とどうですか 」「 お断りします 」


 せっかくの気分が台無しだ、「 行こう 」

「 ちょっと待てよ、ふざけ、、、、 」 その男は、木の城壁のてっぺんにつり下がっている。


 茫然としている、男達を無視して、その場を離れる。


「 ありがとう、何とか乗れるようになった、これは、そのお礼だ 」銀貨を5枚ずつ渡す。


 宿に戻り、女冒険者の部屋を訪ねる、「 魔女について、知っている事を話してもらう 」


 彼女達は合ったことはなかった、しかし、最悪と言っていいような印象を植え付けられているようだ。


 魔女は、無条件で、どの町でも市民権を得られる、それは、魔獣に対する脅威から、魔女や魔法使いが要れば、この町は安全であると思えるから、しかし市民はそれに匹敵するほどの代償が必要だとか。


「 私は、良き魔女を目指しているのだが 」 一瞬呆けたあと、笑い扱げる3人。

「 良き魔女って 」 床に転げて笑っている。


 その後、冒険者というのについても詳しく教えてもらった。

 年齢性別一切関係無し、強ければ高収入、弱ければ死ぬしかない。


「 なるほど、面白いな 」


「 本気なの 」「 もちろん 」「 そのために都市ダラムに用がある 」


「 命を助けてもらった恩もあるし、魔女が知り合いなんて、私達にとっては好都合だけど、普通、王宮や、大貴族屋敷に、いるだろう 」


「かたぐるしい所は、合わないのよ 」

「 わかる、わかる 」

「 魔女だって知ってなかったら、どうしようもない小娘みたいだからな 」大笑いされた。

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