第2話【俺の生き方】

 俺は手にした「異世界記憶喪失」という

よくわからない謎の本を読むことにした………

読むことにしたのは今俺に起きている状況と

何となく似ている気がした…

異世界とは何なのかを知りたい…

俺の今後のためにも読まなければと感じたからだ…

だが正直これを読むことへの不安もある…

こんな古く朽ちれた遺跡にある

謎の本に書いてあることに

信憑性なんてほとんどない

かもしれないということ……

そしてだいぶ年季が入った本だ、

相当時間が経っている…

読んでもあまり意味がないかもしれない…

だがそれでも今は…情報が何が何でもほしい…

だから俺は読む……………

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 『異世界記憶喪失』著者〘粟木(あわぎ)〙

 これを手にしたものが異世界から来た人物で

あることを祈る。私の名は『粟木(あわぎ)』だ。

 まず私は異世界から転移された人間だ…

前の世界ではある大手有名ゲーム会社の

情報管理監視補佐という

地位に立つ上司的人物だった…

…そこで私は様々な仕事を

通して情報を管理し見てきた…

 ここで疑問が残るだろう、なぜそんな人物が

異世界と呼ばれるこの地に転移されたのか…

そもそも異世界や転移ということは

空想上の話で現実にはできない…

ないだのと思うだろう…

だが私が保証しよう全てある、現実に存在すると…

私が転移された理由は見てはいけない

極秘ファイルを覗いてしまったから………

 私はいつもと変わらない日常を過ごしている時

突如私よりも立場が上の管理者から

直接怪しい仕事を命じられた…

仕事とはこのファイルを開いた者が

お前の部署にいないかを確かめろというものだった

立場上断ることができないため…

すんなりと受け入れて仕事を始めた…

 仕事を始めて思ったが情報管理監視補佐という

職についてからここまで長いパスワードは

初めてだった…

何万となる桁を手慣れた手付きで打ったが

とても驚いている…

私はそれで興味本位でファイルを覗いてみたいと

思ってしまった。こんな長いパスワードを

要求するほどのファイルとは

何なのか自分も一人の上層部として

知りたくなってしまった………

そしてそれがまさかこんな結果を 

もたらしてしまうことになったとはな……

 まぁ、とりあえずファイルの内容についてだ…

ファイルには私がいた世界の神とコンタクトを

取ることが成功し、何らかの力をいただいたという

報告ファイルであった…

私は彼らがどんな力をいただいたのかは

ファイルをよく読んだが今だに

よくわかっていない…

そこには英語ともいえないし、

日本語に似ているようにも見えたが

よくわからない文字だったためだ…

多分おそらくこちらの文字だろう…

 私も少しはこちらに来てからようやく

書けるようになったので題名に書かせてもらった…

読んだものが異世界人で

あるなら何て書いてあるか…

おそらくわからなかっただろう…

 とりあえず私からまず伝えたいことは

異世界より転移されたものには一時的に

記憶喪失になる可能性があることだ……

どうして記憶喪失になってしまうのか……

それは簡単な理由だ…

転移による体への負担が大きすぎるためだ…

 これを読んでいる異世界人が今の状況に

追いついてこれて無くても仕方がない…

だがそんな異世界人のために私が伝えられるだけの

この世界の知識を記しておく…

 まずこの世界はよくあるMMORPGに

似たような世界だ。そしてこの世界には

様々な職業が存在する。モンスターもいる。

スライム、ゴブリン、オーク、オーガ、ドラゴン、

弱いモンスターから強いモンスターもいる。

そして突然変異種(とつぜんへんいしゅ)

強蓮相違種(きょうれんそういしゅ)

と言われる。桁外れモンスターもいるらしい…

そんな過酷な世界で読んでいる君は生きて………

行かなくては…ならない…

 そして私はあと少しで命尽きるだろう…

…伝えていなかったが……

この世界はゲームによく似ている…

スタミナという概念がこの世界には存在する…

ステータスオープンで見れるがこれを

極限まで使い切ると唐突に死ぬから…

気をつけて生きてほしい……

 最後にもしかしたら元の世界に戻る方法が

あるかもしれないとだけ伝えておこう…

 そして…読んだ君…にプレゼントだ……

私の最後のスキルを託す。。。

どうか…読んだ君に神のご加護があらんことを…

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

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〘スキル〙

〚当礼装階高(トウレイソウカイコウ)〛を

「光希京汰(けいた)」は取得した

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 なるほど……

粟木さんはおそらく本の内容的に

スタミナの消耗によって亡くなったのか……

スタミナの管理が生死をわける…か……

粟木さんからもらったスキルは…

必ず有効活用させてもらう。

粟木さんのお陰でだいぶ世界について

知ることができた。

粟木さんには感謝しかない。。。

 俺はこの世界を全力で生き抜いてみせる!

ここから「 光莉京汰(みつりけいた)」の

異世界ライフが始まる!。。。


【END..】次回へ続く…


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