滅ぶ国の姫君

ある国は滅びの道を辿り、

三人のお姫さまはそれを救うべく

隣国の王子様の元へ嫁ぐ事となった。


一人目は裕福な国の王子へ。

一生贅沢な暮らしが約束された。

しかし王子には沢山の妻がいた。


二人目は戦上手な国の王子へ

一生覇者の暮らしが約束された。

しかし王子は女子(おなご)に冷たい人だった。


三人目は魔物の国の王子へ

一生人間でいることを約束された。

しかし王子は人間をいたぶるのが何より好きだった。


三人の姫は三つの国への供物となり、

嫁ぐことで人々を救おうとしたのだ。

しかし


亡くなる国に人など存在しない。


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