キミはいつまでも美しい、貴方。
蒼埜かげえ
君はいつまでも美しい、貴方。
異国への 扉を開く 本ひらき 語り部の海に俺は飛び込む
冒頭で 街を照らすお月様 これが最後に落ちる話です
「世界には 手に入らないものはない」
と 語るキミの 末路を知ってる
無垢なキミ 五年前まで俺だって キミとおんなじガキだったのに
伏線は 抜き足 差し足 忍び足。 キミを不幸にしたがっている
現実は キミの物語より悲惨 伏線皆無で不幸突き付ける
武器屋とか 寄らなくていい。コンビニに
だって 売ってるライターくらい
絶望の 中でも佇む少女から 得られる希望があるという作者
今俺の まどろむ絶望すら誰か の希望になるのか
いや ないないない
なぜだろう
深夜二時の社宅前 満月はなんで落ちてこないかなぁ
児童書に 心奪われる子ではない。
最後に泣いたの あれ、いつだっけ
ライターに 手をかけたってこの俺に
世界を変える勇気なんて ない
適当な タバコにライター近づけて 嘯く大人になってしまった。
異国では ない 半径五メートルの大人の世界にもうぐちゃぐちゃ
ああ あの子 最後に立ち上がったまま
どんな世界を視に行ったんだろ
最初、キミ。 ねえ キミ キミの物語。 最初読んだとき 俺 泣いたんです。
(世界とか 月につぶされぺしゃんこに なってもいいけど キミは なかないで)
風景の 挿絵ばかりの本だった。キミはいつまでも美しい、貴方。
薄っぺらい。俺の言葉は薄っぺらい。それでも貴方を幸せにしたい。
異国への 扉を開く ペンを持ち 物の語り部に俺は いま なる
キミはいつまでも美しい、貴方。 蒼埜かげえ @mothimothi7
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