第284話  Side・不知火当麻。逮捕されて刑務所に来たが、あれ? 意外と快適?!


「じゃあ、強盗と、逃亡と、公務執行妨害で、罰金ね」


「はい」


 捕まった俺はダーカー・シティの刑務所に移送され。担当刑事である悪役令嬢ラミィさんに、罰金を払った。


 ただし。


(あれ、強盗で得た金。半分残ったぞ。これ、強盗するほど得じゃね?)


 うん! 罰金でも残ったよ! 黒字だ黒字!


 これは、強盗美味いわ! ええ!


 ――コメント


・悪役令嬢ラミィ刑事に、払うんじゃァァあ!!!


・実質スパチャで草


・草


・スパチャWWW


・逮捕されて、スパチャを払う。プレイかな?


・WWWW


・WWWW


・ファーWWW


・って、強盗の利益残るやん!


・え、マジ!? あ、マジだ!


・これは強盗お得!


・するだけ旨いな!!


・お嬢にスパチャ出来て、旨味もある! 神かよ!


・いいかたひどすぎて草


・草


・ファーーーWWWWW


「じゃあ、残りは拘束時間となるので! 1時間! 刑務所で過ごしてくださーい」


「はーい」


 ――ガチャン!!


 んで、残りは拘束時間として! 


 このデカい刑務所の独房に!


 1時間過ごすのだが!


 ――自由時間だ! 独房から出ろ!


 ――ビー!


「え!?」


 即座に出され!


「よ! 元気そうだな」


「あ! ダンテさん!!」


 ボスと再会だぜぇ!


 知り合いいて、助かるぅぅう!!!


 ヒューーー!!!


 ――コメント


・これから1時間か


・ずっと壁見る? 雑談?


・流石にきつくね?


・配信的に終わる


・配信的に死ぬね


・ゲーム終わってんよぉ!!


・そう追う意味で考えると、めっちゃ重い刑罰で草


・草WWWW


・って、思ってたらいきなり出されてるやんけ!!


・運がよかったのかな?


・あ!


・ボスぅぅう!!!


・ダンテさァん!!


・これは心強い!


・地獄に仏ですわー!


・刑務所なんだよなァ


・どっちも似たようなもん定期


・それは言いすぎ


・草ァァあWWWW


「お前、刑務所は初めてか?」


「え、あ、はい」


「そうか。なら、初めのルールを教えてやる。あいさつ回りだ」


 あ、あいさつ?


「ついてこい」


 あ、はい!


 っという訳で!


 俺は、ダンテさんについていき!!


「おう。ラ―ドン。こいつ、俺の弟子の当麻だ。ギャングになったばかりだから、よろしく」


「おー! ダンテ! 久々に来たな! で、そいつが弟子か! どーも! 木こりのラ―ドンだ!」


「あ、どうも! 当麻です!」


「しかし、何して刑務所に?」


「ギャングになった初日に、強盗。こいつは仲間逃がす殿で、俺と一緒に警察一万と張り合ったんだ。ガッツあるだろ]


「「「「「うおおお!!! すっげえええ!!!」」」」」


いやー、それほどでも。


「ガッツあるやつは好きだ! 刑務所でなんかあったら、俺らに頼れ!」


 ありがとうございます!!


 っというように! 


 師匠であるメカニック・ダンテさんに、紹介してもらい! 


 刑務所の中の! いろんな囚人NPCたちと挨拶!!


 そして!


 ――ギャング知名度が上がりました! あとでチーム名を決めると、チーム全体の評判が上がります!!


 評判が上がったのサ!!

 

 これが、名前を売るってやつか! おもしろいなァ!!


 って、そういやまだメンバー名も決めてなかったね。


 刑務所出たら、飛田さん、桃、レオン君、もちもちさん達集めて、会議しないとなァ。


 ――コメント


・刑務所でもいろいろできるんだね!


・へー!


・情報とか教えてもらって、名前が売れる! いいね!


・捕まってもメリットあるのか!


・これは、いいな!


・へー!!


「よし、これで名前が売れた。よっぽどの馬鹿じゃない限り、襲われないだろ」


 あ、そういう意味もあるんですね。


「まァな。じゃ、遊びに行くぜ」


 え? 遊び?


「ここの地下! 面白いからよ!!」


 っといわれ!


 刑務所の階段から、下に降りると!!


「え!?」


 そこには!


「うおおお!!!」


「気合入れろぉぉお!!!」


「勝てぇ! 殺せぇぇえ!!!」


「「「「「うおおお!!!」」」」」


 リングの上で殴り合う男たちに!


 盛り上がる観客!!


 そんな、地下格闘場があったのさァァあ!!!


 ええええ!?!?


 ――コメント


・地下闘技場!?


・ええええ!?


・うわ、めっちゃ殴り合ってる!


・盛り上がってるなァ!


・おい、金掛けてるぞ!!


・ホントだ! うおおお!!!


・金も稼げるのか! いいなァ!


・面白そう!!


・ウイーーー!!!


「これが、刑務所名物。地下格闘技場だ。金掛けてもいいし、出場して稼いでもいい。どっちも面白いぞ」


「!!!」


 出場できるのか! よーし!


「出てきます!!」


「おう。受付でエントリーだ。楽しんで来い」


「はい!!」


 出るぜぇ! ヒューーー!!!


 ――コメント


・お! やるのか!!


・やったれぇぇえ!!!


・【1000円】当麻に!


・【3000$】当麻のKOに!


・【5000ユーロ】当麻の一本勝ちに!


・いや、賭けにならねぇWWW


・当麻が勝やないかーい!


・草


・草


・ファーーーWWW


 っという感じで! 受付を済ませ!


 地下闘技場に参加!!


 相手は!


「ぐははは!!! 命知らずが来たようだな! 人間!」


「あー、どーも」


 結構デカい! オーガ族! 


 腕が俺の体ぐらいありそうな、筋骨隆々の戦士!!


「これは、オーガが勝ったな!」


「ああ、人族の負けだ!」


「ラッキー! 分かりきった勝負!! 来たァ!!」


「こういう勝負があるからいいんだよ!」


「落ちてる金拾うぜ!」


「イエーーー!!!」


 これを見て、NPCの観客たちは俺の負けと予想し! 


 俺の倍率がめっちゃがっているぅぅう!!!


 おお! ラッキー!!


 銀行強盗の金、全部自分に賭けて良かったぜ!!


 よし! これは何が何でも勝つぞ!!


 だから!


「レディ! ファイッッッ!!!」


「うおおお!!!」


 試合スタートの瞬間に! 殴ってくるオーガの拳を!!


「医者の診察! 雷の加護!」


 っで、爆速で避けてぇ! 


「ドラララ!!! ラララ!!! ラララ!!!」


 クリティカル・連撃!! 


 急所に叩き込みィィい!!! ウイーーー!!!


 その結果!!


「ぐえ!」


 ――ドッシャンンン!!!


「!? す、ストップ!! ストーっプ!!」


 相手ダウン!


 前のめりに倒れたオーガに、審判のおっさんが近づいて確認し!!


「あーだめだめ! だめです! ここまでぇ!」


「TKO! 勝者ァ! 当麻ァァあ!!!」


「「「「「!?!? えええ!!!」」」」」


 っと、俺の腕を持ち上げ!


 TKO宣言ンンン!!! フーーー!!!


 0,2秒の勝利ィィィ!!!


 ウイーーー!!!


 ――コメント


・!?!? うおおお!!!


・【3000ポンド】やったァァあ!!!


・【20000円】かったァァあ!!!


・【2000$】おめ!


・【1000ユーロ】おめ!


・【5000ポンド】おめ!


・知ってた


・まァ、多少はね?


・プレイヤーだからな!


・ヒューーー!!!



 お、スパチャサンキュー!!!


 勝ったぜ! イエーーー!!!


 じゃけん!!


「もっとやろうか!!」

 

 さらに試合を続行!!


 数かい戦って!


「ぐえ!」


「がっへ!」


「ごっへ!」


「当麻の勝利ィィィ!!!」


「「「「「「うおおお!?!? すっげえええ!!!」」」」


「あいつ勝ちまくってるぞ!?」


「あんな細いのに、どうやって巨人投げた!?」


「分身したぞ!」


「浮かせコンボだ!!」


「つええええ!!!」


「「「「「んっほおおお~~~!!!」」」」」


 勝ちまくったのサァァあ!!!


 イエーーー!!!

 

 ああ、連戦連勝!! 気持ち良いね! いん!!


 ジェントル・マーモンでの、視界ジャックで! 自分を殴らせたり!


 忍術での四方八方! 分身攻撃や! 相撲の張り手・ラッシュ! からの投げ! 


 綺麗に決まった!! 


 ヒューーー!!!


 そして、ギャング技も、大炸裂!!!


 ハンドポケット居合拳で! 相手を麻痺らせ!!


 浮かせ技の、ギャング・アパカ! アパカ! アパカ! 回し蹴り! ドン!!


 リング叩き付けるように飛ばして、バウンドさせ! ダッシュで、フック! バック・ブロー! サマーソルトキックで打ち上げつつ!!


 スロー・モンキーレンチで、ドガガガガガガガガガ!!! っとダメージを与えて空中浮遊!!


 そこに俺が空中落下・ストンピングで、更には跳ね上げさせ!!


 瞬間ヤンキー座りからの、きりもみ回転・頭突きで、ぶっ飛ばしィィィ!!!


 ウイーーー!!!


 ああ、ワイルドで、爽快で、カッコいい!!


 格ゲーバトルが出来た!!


 そう思うよ!! へへへ!!!


 っという風に!


「では換金です」


「どうもー」


 ――ジャラララ!!!


 俺は、試合の成果で、金を稼ぎ! 


 試合を降りたのサ!


 すると!


「よう! 大暴れだったな! お前に賭けて大儲けだ! ありがとよ!」


「ダンテさん! いえいえ! それほどでも!!」


 ダンテさんに会って褒めてたぜ!


 いや、裏職業の技も、ダンテさんに教えてもらいましたからね!


 全然いいっすよ! ひひ!!


 っと話していると!!


「いやー! お前強いな! 俺らも儲けたよ!!」


「儲からせてくれた礼だ! いいことを教えてやる!!」


「「「「俺も俺も!!」」」」」


 っと、感動してくれたNPCたちが、交流!!


 とある盗賊がアリエル・タウンにいて、仕事がありそうとか!


 ギャングの盗品を扱う、ブラックマーケットとか!


 ダーカー・シテイの、ある宝石店の噂!


 火山エリアでの、逃げ道の話や! 噂になっている、汚職警官の話! 


 どこかの刑務所にあるらしい、裏カジノや!


 どこかの街にある裏色街! 


 更には!


「木こりの師匠がいるから教えてやるよ!」


「ボクシングに興味あるか? アリエル・タウンのジムでできるぞ!」


「ギャンブラーになりたいか? なら、火山の国の街にある裏路地で……」


「!? うおおお!!!」


 裏職業も、木こり、ボクシング、ギャンブラー、岩堀などの話に、その支障がいるかもしれない事!!


 でも、裏職業は基本一つだから、新しく覚えるなら、今の職業レベルを全部経験値にして、新しい職業を覚えられると! 教えてくれたのさァァあ!!!


 ――コメント


・【5000$】連戦連勝ナイスぅぅう!!!【5000$】


・これ見ると、ギャング技も面白そうだな!


・長いコンボいいね! 火力もいいし、面白い!


・マジで格ゲーっぽいな!


・俺も遊びてぇ!


・ヒューーー!!!


・って、え!? そんな教えてくれるの!?


・イベント情報に、場所! 汚職警官!?


・裏職業に、師匠まで!?


・めっちゃ有益な情報で草


・いや、これ刑務所来る意味あるな! めっちゃいろんな事知れるじゃん!!


・これは犯罪するべきですね!!


・情報GETだぜ!!


・もっと知りたいなァ!!


・ウイーーー!!!


 いいね!!


 凄い有益な情報! イベントや、裏職業! 場所の話が効けるじゃん!!


 もっと聞きたいなー!


 っと思っていたら!!


「はい、出所の時間でーす。外に出て。どうぞ」


「え!?」


 いつの間にか、出所の時間! 


 もっといたいんですけど!! 刑務所!!!


「何言ってんだ。早く出ろ」


「うわァァあ!!!」


 と言いつつ、出されました。


 クソ―!!!


「っま、ここまでだな。こういう風に、逮捕されてでもできることはある。いい勉強になったろ」


「ええ、めっちゃいい経験でした! ありがとうございます!!」


 そうだな。今後犯罪すれば、また刑務所に行けて! 情報ゲットできるし!


 また犯罪するか!


 ということで!


「お待たせー!」


「あ、来た!」


「おつかれー! 大丈夫だった?」


「刑務所って拷問あった?」


「やばかった!?」


「ちょ、落ち着けって!!」


 俺は、やっと火山の街の、ダンテさんの店に集合し!


 仲間たちと合流!


 そして!


「そうかー! 刑務所でいろんな情報が!!」


「へーいいじゃん!!」


「壁見続けて、配信が終わることなさそうだ!」


「むしろ、配信者こそ! 刑務所行かないとな!」


「ねー!」


 っと、刑務所で仕入れた話をして! 


「では、次も犯罪をやろうってことで! まずは今回の打ち上げ!!」


「銀行強盗大成功!! あとで、当麻にもお金あげるから! 打ち上げだァァあ!!!」


「「「「「「イエーーー!!!」」」」」


 派手に打ち上げをしたのサァァあ!!!


 ヒューーー!!!


 ああ、大成功だった!!


 次もまた、やってやるぜぇ!!


 ウイーーー!!!

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