第235話 悪行によって生まれた2丁マシンガン。格の違いを見せつける。

「撃つな! 2丁マシンガン!! 話を聞け! ココには、仕事を受けに来たはずだろうが!!」


 なんか、わめいているな。このおっさん。


 あ、そうか! このおっさんとカップル連合で、3対2か!


 いいぜ! こいよ! 皆殺しにしてんやんよぉ!!!(ガチギレモード)


「待て! 待ってくれ! 儲け話があるんじゃ! 聞け!!」


「ほう。儲け話!」


 あ、パリィ。興味持つな。

 

 いかにも怪しい話に乗るんじゃねぇよ。


「えー」


 えーじゃない。


「ほほう! そっちのお嬢さんは分かっとるようだな! そう! 儂らはチームを組んで稼ぐのだ! 強盗でな!」


 そして話すな爺。


 強盗って、お前。


「こいつらと組めと?」


「そういうこと」


 ははは! そうかそうか!


「お断りだね」


 ――チャキ


「奇遇だな。俺もだ!」


「儂もじゃー! ジンを撃つ奴と、仕事はせんわァ!!」


 よし! 交渉決裂! 


 戦争だな!!


 ――ロックオン!!


「だからまてぇ!!!」


 なんだよ。爺。


 あ、安心しろよ! 撃つ時には真っ先にお前殺して、死体の盾にするからよ!!


 お前の死は無駄にしないぜ! マジで!!


「いや、こわ!? こいつ!! ええい、冷静に話し合え! 

ヤバい奴らから凄いお宝を奪うんじゃ! 協力せんかい!!」


 は? ヤバい奴ぅ?


 それって、不死身のヒダールや、ドスヤクザ。


 悪魔令嬢ラミィに、魔法超人の茜。人狼の桃。


 剣豪(笑)伝次郎やパブリック・ルデオ並みにヤバいんか?


 終わってね? この街。


「そうじゃ! このダーカー・シティの銀行に! 時価数億ゴールドの宝石や、海のような金貨が入れられたんじゃ!」


 ほう。


 興味ワンポイント。


「そして、そのガードを! この街一番の探偵! シャドー・ビールズが請け負っておる!!」


「分かるか! そいつを突破し、お宝を手に入れるには! お前さんらの協力が不可欠! 争わずに、一緒に仕事をしてくれ! 頼むから!!」


 なるほどな。


 っで、爺。さっきから偉そうなお前の仕事はなんだ?


「儂は、作戦の頭脳だ! 探偵を出し抜き、宝を奪う! その作戦を考えとる!」


 ほう。


 では、質問を変えよう。


「おい、バカップルども。お前ら、共通資産か? それとも、財布はべっこか?」


「は? いや、普通に共有だけど」


「好きに稼いで好きに使うのぉ! 足りなければ、奪うのじゃ! あとバカップルやめい!」


 ほー。奇遇だな


 俺とパリィもそうだ。


 つまり。


 今、この状態での分け前は【3頭分】ってことだ。


 じゃ。


 ――BAN!!!


「!? ぐえ!」


「これで、半分だな」


 爺を射殺!


 分け前が増えたぞ! やったね!!


「「!? は!?」」


 あ? 何驚いてんだ?


 分け前と成功率が増えたんだから喜べよ。


「そうじゃの! これで、半分こ! 報酬が増えていいことづくめじゃ! 良くやった! 2丁!!」


 おう! パリィは可愛いなァ! へへへ!!!


「~~~♡♡♡!!! ひひひ///」


「い、いや! ちょっと待て!」


「そうじゃ! 何殺しとるんじゃ! 作戦知っとるのはこいつだけじゃぞ! これじゃ仕事が……」


 ああ~? 何言ってんだお前ら。


 この爺の作戦に任せるって正気か? 


 俺のことも説得できない知能で、街一番の探偵と頭脳勝負するとか、本気で言ってんの?


「「……そう言われると」」


 そうだろ? な?


 探偵に知能勝負を挑む。そんなちんけな発想しかできずに、分け前を要求する恥知らずを処分したんだ。


 感謝してほしい位だぜ。ええ。


「……そうなのか?」


「そうかもしれんのぉ……むむ!」


 っま、いいや。


 っで、お前らよ。やる気はあるのか。銀行強盗。


「む」


「あるぞ! 儂らは! 金が欲しいんじゃ!!」


 ふーん。


「逆に聞きたいが、あんたらはどうなんだよ」


 俺ら? まー、あれば便利だからな。欲しいっちゃ欲しい。


 あと、純粋に昨日邪魔してきた奴らをぶっ飛ばせるなら、してもいい感じだな。


 ただし。


「条件がある」


「「む」」


 お前らが頭下げて謝るなら、一緒にやってもいい。寛大な心でな。


 が、謝らないなら、別々にする。


 これが条件だ。


「「む」」


 さァ、どうする?


「「ごめんなさい! 昨日はすいませんでした!!」」


 ……いや、謝るの早いな! おい!


 プライドないのか!!


「プライドでは腹は膨れねぇ」


「爺の問題点を見抜いた奴! つまり、有能な奴じゃからな! それが謝罪で仲間に出来るならするわ!」


「ほほう! 2丁の有能さを見抜くとは! さすが儂のパチモン! いい頭じゃ!」


「誰がパチモンじゃ!!」


 むむ! 的確な判断! 


 判断が早い!!


 じゃあなんで昨日襲ったの!!(プンスコ)


「「いや、賞金首が目の前にいたら殺すだろ」」


 確かに!!!(正論)


「OK。和解成立だ。今度とも、よろしく」


「わしもよろしく! 2丁の妻のパリィじゃ!」


「ジンだ。よろしくぅ!」


「人の妻のヴィーネじゃ! よろしゅうな!!」


 よし、これで俺らは仲間だ。じゃ!


「さっそく勝つための行動するぞ」


「おう! 分かった! ……何を?」


「そうじゃ! 具体的に何するんじゃ」


「策はあるのか? 2丁」


 おうともよ!


 こういう犯罪はな、成功の仕方が決まってる!!


 山火事はな、水で消すより! 山事消した方が確実なんだよ!


 つまり!!


「火をでかくするのさ! ちんけな銀行強盗じゃねぇ! もっと大きな事件をくべて!」


「大戦争を起こすのサ!!! へへへ!!!」


 やり合おうぜ!! イエーーー!!!

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