第42話 ドスヤクザの中の人。黒宮隼人は、イベントが楽しみすぎてしょうがない


「1週間! 長かったが、面白かった! そして、いよいよイベントか! く~! 楽しみィィい!!!」


 悪役令嬢・ラミィと、ボスの結婚から一週間が経過し! いよいよ、イベントの日となった!!


 ああ、この日が待ち遠しく! でも、めっちゃ楽しい日々だった!


 まず、ファンタジア・エルドーンのユーザーが増えた!! あの悪役令嬢・ラミィの配信度を見て! 一気に参加ユーザーが増え! 今では、3000人!!


 PKも、最初の50人から、500人に増えた!!


 それによって!


「勝負! 勝負ぅぅう!!!」


「上位PKたち! 勝負だァァあ!!!」


「負けてもレベルアップできるからな!」


「勝負しろぉぉお!!!」


「動画や配信で、バトル見たからな! 対策は完璧!!!」


「殺れるぜ!! ええ!!」


「俺らが、新しい上位PKになるんだ!!」


「下剋上だァァあ!!!」


「イエーーー!!!」


 上位PKと戦いたがり、挑んでくる初心者PKや、プレイヤーたちが! めっちゃ出てきたのである!!!


 俺も挑まれたよ。一応、上位と言われてるのでね。


 負けられないわなァ! うん!!!


 というわけで、ワープ戦法でKILL数稼いで、伝説のチャカで一撃必殺!


 ドスも課金して、火力上げ! ワープ回数もレベル上げで増やして、大無双!!!


 きっちりわからせたぜぇ! へへへ!!!(悪い大人)


 んで、そうして殺したプレイヤーから証を奪い。招待状に交換して。

 

 上位者が殺した初心者PKに渡し。


 そのまま、いろいろと交流したり、面倒見たりしたわけ。


 まァ、せっかく遊べるんなら、一緒にイベントいきたいからな!


 上位者として、これくらいはする。それが、上位PKの共通認識だよ。


 2丁マシンガンは知らんけど。


 っで。


「えっとすいません。このカルマ・スキルの使い方って」


「ああ、それはこうすればいいよ」


「すいません! この透かしの仕方なんですが」


「この流れの仕方教えてください!」


「いいよ、教えよう! 感覚的には……(以下省略)」


「カルマ武術ができません! 教えてください!」


「無限・ジャンプ・アタックってこうですか!?」


「いいよ! 教えよう!!」


「「「「「わーい! ありがとうございます!!」」」」」


 そうやって交流が生まれれば! 彼らに戦術や、スキルを教えたりするのも当然で。


 そのまま、PK VS プレイヤーの応援を頼まれたりもしてね! 


 大いに遊んだよ!!


 うん! 実は、プレイヤーも俺たちを倒したか証を集めれば、能力UPやレベルUP、強化武器の素材などが手に入るらしく! 躍起になって殺しに来てね!


 結構盛り上がるPVPが、岩山、森、街で、繰り広げられまくったのさ!!! ヒューーー!!!


 ああ、本当にこの1週間は、濃厚なバトルが多い日だった!!!


 街、森、岩山! どこでもエンカウントして、手に汗握る攻防に、魔法や銃の撃ち合い! 


 それぞれの環境を利用した戦法の開発や、仕掛けられた罠に嵌められたり、逆に利用したり!


 かといえば、サイバー・ビーム流と、カルマ武術で! 脳筋のように殴り合い!!


 さらには、拠点を増築したり、兵器を作ったり、またスパイ・ゲームのように潜入したり、暗殺したりも楽しめて! 


 もう、全部が楽しかった! はーーー!!!


 ああ、今までやってきたゲームの中でも、ダントツに自由度が高いゲームだよ! このファンタジア・エルドーンは!!


 うん! PVPに、スパイ・アクションに、物作りに、料理まで楽しめる!!!


 いろんな面白いが、詰まりまくったゲームだ!!! まだ、チュートリアルなのに!! イエーーー!!!


 ほんと、このゲームが、これからどう広がっていくか興味あるね!


 だから、続編はよう。続きエリア、来てくれぇぇえ!!!


 イベントで、新しいエリア!! カモォォォンンン!!! フーーー!!!


 っと、思いながら!


 俺は、招待状片手に! PK岩山基地の地下広場にて!


「楽しみですね! 兄貴!」


「そろそろだ! 緊張するなァ!」


「めっちゃドキドキしますよ! 兄貴! CMでも結構盛り上がってるし! ユーザー増えてるし! 本物のカジノで遊べるんすよね!!」


「ああ、そうらしいな。ゴールド・ラッシュ・ホテル協賛だからそうだろう。俺も楽しみだ」


「「「「「うおおおお!!!」」」」」


「ほんと、楽しみだよなァ。でも、楽しみすぎて羽目を外すなよ。周りに迷惑を掛けないように」


「「「「「はーい!!!」」」」」


 仲良くなった、初心者PK達や! 


「そろそろね! お姉ちゃん! ヒダール! 楽しみ!」


「そうねぇ。一体何が始まるのかしら?」


「新しいエリアが来ればいいなァ(願望)」


「ついに続編か。胸が熱くなるな!」


「本当に続編なのか? 確定はしてないぞ」


「 ム エ タ ー イ !!! はいはい!!!」


「何が来るかな?」


「季節的に春も終わって夏だしな。海こい!!」


「え? 今秋だろ。次は冬だぞ」


「お前、南半球だろ」


「季節逆やないかーい」


「WWWWW」


 知ってるのもいれば、知らないのもいる、合計500人のPK達と一緒に!


 イベント開始を、待つのであった!!!


 すると!!


「!? わ! なんか出た!」


「あ、これって!!」


「「「「「『『『『『ワープホールだァァあ!!!』』』』』」」」」」


 地下広場に、ワープホール!


 黒いホールが出現!!!


 ああ、これは見た覚えがある!!

 

 悪役令嬢・ラミィのイベントの時にも見た奴だ!


 つまり!!


「入るぞ!」


「一番乗りィィい!!!」


「あ、ずるーい!」


「いけいけ! イエーーー!!!」


「「「「「『『『『『うおおおお!!!』』』』』」」」」」


 みんなが、殺到!!!


 うん! 知ってる奴は、皆入りまくり!!!


 俺たちも!


「行くぞ!」


「へい! 兄貴ィ!!」


「突撃じゃーい!!」


「ヒャッホーーー!!!」


「楽しみィィい!!!」


 ダッシュで入ったのさ!!!


 その結果!!!


「ついた! わ!」


「え、ここって!」


「うおおお!!! 青い空! 白い砂浜! そしてぇ!」


「「「「「『『『『『海だァァあ!!! わあああ!!!』』』』』」」」」


 驚愕! どこかの海岸! 


 ああ、一回も見たことない! 美しい海岸!!


 太陽が輝き、青い海が煌めく!


 ハワイとか、グアムとか、それっぽい!


 リゾート・エリアへと来たのである!!!


 すなわち!!!


「「「「「『『『『『新エリアだ! これええええ!!!』』』』』」」」」」


 勝訴ぉぉお!!! うおおおお!!!


 新エリア! 新エリア!!


 ついに、新エリアが、来たのだァァあ!!!


 うおおおおお~~~♡♡♡~~~♡♡♡~~~♡♡♡!!!


「海だ! 海! 海!」


「すっげぇ綺麗なビーチじゃん! やっべえええ!!!」


「うおおお!!! VRでここまで奇麗な海初めて見た! 本物みたい!!」


「海ってこんなきれいなのか。俺の知ってる海は、寒いし、暗いぞ」


「それ、日本海とか、北海とか、寒い所のじゃね? 知らんけど」


「寒い所の海は、そうかもね」


「これは、ビーチ系の海だな! ハワイとか! グアムとかの!」


「透き通ってる海! めっちゃきれい!!!」


「サーフィンしてー!!!」


「泳ぎてぇぇえ!!!」


「やっぱ夏と言えば海だよな!!」


「海に関するイベントか?」


「なんだっていい! 新しいエリアだ! 海だ! 半年ぶりに更新があったんだ!」


「ファンタジア・エルドーンは死んでなかったんだ! 最高だぜぇぇえ!!! イエーーー!!! へへへ!!!」


 めっちゃ大興奮のPKたち!!!


 分かるぞ! 俺もそうだ!


 ついに、この半年ぶりに! 続編が来た!!


 これだけで、めっちゃ感動する! 泣けるぜ!! ええ!!!


「兄貴! これから一体何が来るんでしょうね!」


「分からんな! だからこそ、楽しみだ!!」


 ほんと、俺もワクワクだ!!


 新エリアで、イベントだぜ!?


 これで、興奮しない方が無理!!!


 めっちゃ期待すんよぉぉお!!!


 ウイーーー!!! ししし!!!


 っと、そんな風に!


 皆で、ワクワク! ドキドキ! 大盛上がりしていると!!!


「!? あれ、なんか来てるぞ?」


「あれは、船?」


「デカい船だな。大砲もいっぱい乗ってるし、軍船?」


「!!! いや、違う! あの旗は! あの髑髏は……!!!」


「! あ!」


「! え!」


「!? えええ!?」


「「「「「『『『『『!? 海賊船だァァあ!!!』』』』』」」」」


 デカく、黒い海賊船が!


 堂々と、やってきて!!!


「ヨーホー! 諸君! よくやってきた! 我が弟! ビリーから聞いてる! さァ、招待状を手に! 船に乗り込め!!」


「このキャプテン・『ジョリー・ロジャー』と、フライング・ダビンチ号が! 諸君を立派な、海賊にしよう!!! ッホッホ―!!!」



 甲板から、トリコーン帽子をかぶり、黒い貴族風な服を着て!


 腰に2本の剣と! 6本のピストルを差した!


 ザ・海賊の、大男!!!

 

 キャプテン・ジョリー・ロジャーが! ビーチへと、降り立ったのさァァあ!!!


 うおおおお!?!?

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