第14話 続き! 粛清のヒダールによる、実戦バトル講座


・キャミー

え、今何が!?


・ヒダール

これは、『透かし』『釣り』『変化』って言われる技術だな。

接近と、バクステ。そして、二段ジャンプなどを利用した、釣り技だ。


・ヒダール

実は、知り合いのバトル脳の奴らが、検証した掲示板があるんだが。『二段ジャンプの二段目には、無敵時間が数フレームある』のが確認されている。


・ヒダール

それによって、近接攻撃、魔法、銃の攻撃を、無効化するだけでなく!

守護霊のガードも、無効化できるんだよ。


・キャミー

え、そうなんですか!? すっご!!

……あれ? でもそうなると、守護霊は何に反応して発動してるんですか?

あれって、攻撃や魔法、スキルに反応するんじゃ


・ヒダール

その情報。古いぞ。

PKの検証班の報告によると、PKと認識されたPKが、プレイヤーに近づく。

それで、守護霊がオートで反応し、ぶん殴ってくるのが確定している。

この事実から、バトル脳PKからは『彼氏面幽霊』『黒服』『やっかいガード』とか言われてるな。


・キャミー

え!? じゃあ、PK接近だけで釣れるんですか!?


・ヒダール

そうだな。ただ、変装してたりして、PKということが認識されていなければ、発動しない。

つまり、バトルでPKということを見せて近づけば、守護霊からの殴りを受けての衝撃跳びで、加速を得られる。


・ヒダール

この技術は、『PK見せつけ・守護霊くんイライラ作戦!』『黒服利用』『やっかいガード君のお陰で、プレイヤーを狩れました!』『守護爆』『誘引』『流れ』と呼ばれる物だ!!

ネーミングはともかく、『透かし』と同様! めっちゃ有用だぞ。


・キャミー

そうなんですか……ネーミングはともかく、凄い有能!


 はは、そうだな!


 気持ちは分かるって、うお!?

 

「ウインド・カッター!」


「サンダー・ビーム!」


「聖なるビームゥゥう!!!」


 ――ドッガァァァンンン!!!   


 っが!!


・キャミ―

!? ヒダールさん!!!


 心配すんな。


 スキルの影響で、痛覚100%だからよ。


 ちょっと興奮しただけだ。


 んじゃァ。


「! 当てたぞ! このまま攻め! ――『呪殺』――え?」


 地獄を楽しもうぜ!! ええ!!!


「「「「「!?!? ぐわあああ!!!」」」」」


 これぞ、呪殺!!!


 相手を呪い、自分がくらったダメージを! そのまま、与える!!! 外法中の外法!!!


 これを行うために、俺は防御力下げてるからな!!!


 うん! HPバー残り少なくなるほど、ダメージ受けてんだ! 


 けっこう死んだぜ!! ええ!!!


 でも!


「まだだ! まだいける!!」


「守護霊で防いだ!」


「回復で耐えシノギ、あ、時間ダメージきた。死ぬ!!」


 守護霊で、生き残ってる奴もいるな!!!


 うん、回復するやつはゴメン! 俺の呪い、発動および時間経過でダメージいくんだ。


 回復しても、死ぬだろうね。ええ。復活の呪文を覚えてくれ。


 んじゃ!


「狩るとしますか!! おらアアあ!!!」


「狂信発動!!! ウイーーー!!!」


 HPが少ないほどに強くなる、狂信! 発動!!!


 俺は、最強となる!!!


 ヒューーー!!!


「きた! 守護霊・ガード!!! よし! 追げ――斬! !? ぐわあああ!!!」 


「!? ぎゃ?!」


「ぐえ!」


「「「「『『『『『ぐわああ!!!』』』』』」」」」」


 悪いね! 実は俺、守護霊持ちとの戦いが、一番得意なのよ!!!


 ほら、守護霊って、必要スキル的に、他のスキルつけられないじゃん?


 つまり、守護霊・ガードだけ何とか出来たら、あとはもっと楽なのさ!!


 こんな風にな!!!


「や、ヤバいぞコイツ! が!」


「守護霊・ガード! よし、これで――ドスッッッ!!! ぎゃ!?」


「距離取れ! こいつ、強いぞ!!! 守護霊・ガードを、貫いてくる!!!」


 はい! レッスン1!! 


 Q、攻撃を守護霊で弾かれたら?


 A、その勢いに合わせて回転! そのまま、攻撃をしろ!!! 


 これぞ、『流れ』! 


 守護霊・ガードを味方に付けた、殺し技じゃーい!!! 


 ヒューーー!!!


・キャミー

さっき言ってたやつですね! 

でも、本当に有能だわ!

守護霊されてたら、銃や魔法で遠距離攻撃しかないと思ってました。


 ああ、そうだぞ!


 実は、守護霊・ガードとの戦いでは、近接金の方が得が多い。


 なぜかというと、『流れ』の存在だ!!!


 これをすることで、一時的に、すごい勢いよく加速がつき! スピード、有利、パワーが瞬間的にUP!!!


 それにより、守護霊・ガードからの追撃を試みる! プレイヤーの攻撃フレーム! 


 守護霊・ガードと、攻撃の、その刹那の間に!!!


 カウンターを刺すのだ!!


 こうやってな!


「!? ぐわ!」


「ぎゃ!」


「ぐえ!!」


 へい! 首狩り! 胴薙ぎ! 大回転ンンン!!!


 辺り一面! ズンバらり!!!


 血液ブッシャー! 首が舞い!!


 あ、勝利だぜぇぇえ!!! 


 イエーー!!! へへへ!!!


・キャミー

 へー! すごく面白そう!!

 私も、早速してみよう!!!


 おう! マジでお勧めだ!


 練習した方がいいぜ! ええ!!!


「守護霊・UPから、攻撃はするな! 投げにしろ!!!」


「攻撃だと、間のフレームで刺される! 投げなら、無敵でつかめるぞ!!」


「つかめ! 掴め!! 守護霊・ガードから、投げ! つかめぇ!」


「うおおおお!!!」


 続いて、レッスン2!


 Q、『流れ』は、守護霊・ガード→プレイヤーの攻撃(守護霊UP)の間に、暴れでもいいから攻撃すれば、大体刺さりますね(検証班からの報告)。


 しかし、その間のフレームが無敵時間で潰せる『投げ技』でこられたら。『流れ』をぶち込めません。どうすればいいですか?


 A、いろいろあります。投げは、有効範囲が狭いので、後方ダッシュや、ステップ。ジャンプでも買わせます(対空投げを除く)。


 ですが、PKは攻めねば負けます。そう言うスキルが多いので。


 なので、『組み付かせてから守護霊を暴れさせて、流れ投げ』をしましょう。


・キャミー

あ、投げに対しても完璧なんですね!


 そうだぜ!

 

 実際にするとこうなる!


 はい、俺の動きを抑えにきた、柔道・レスリング系プレイヤー!


 俺の手足を、抑えに来たね!


 なので、このうちの一人に向け! 呪い発動!


 ――守護霊・ガード発動! カッキィィィンンン!!!


 はい、守護霊・ガードを強制発動させ! 俺が、守護霊に殴られた!!


 っで、その衝撃に『流れ』!


 ああ、守護霊のカウンターの勢いに合わせ!


 俺の体を、回転させることで!!


 ――ブォォォンンン!!! 超回転!!!


「「「「「!?!? うわあああ!!!」」」」」


 プレイヤーを、投げ飛ばし! 


 回転による投げで、手足のプレイヤーを引きはがしだァ!!


・キャミー

おお、すごい! こんな投げ対策があったなんて!!


 そうなんだよ!


 このまま攻撃すれば、カウンター・大ダメージも狙えるぜ!!! 


 フーーー!!! へへへ!!!


「ファイア・キャノン!!!」


「聖なるビーム!!」


「マグネット・サンダー!!」


「アース・ウエーブ!!」


「水龍破ァァァ!!! ドラァァァ!!!」


 さらに、レッスン3!!!


 Q、遠距離で攻めてきたプレイヤーたちには、どうすればいいですか?


 A、こちらも銃や魔法で対応しましょう。


・キャミー

ああ、これはそうでしょうね(笑)


 もしくは、その攻撃を受け!!


「リベンジ・リリース!!!」


 っと、体に受けた魔法・弓矢・銃撃を、送り返す!! 


 やり返しの魔法を発動!!


「「「「「「!?!? ぎゃあああ!!!」」」」」


・キャミー

おお、めっちゃ倒せてる! すごい!!!


 ああ、これで数人のプレイヤーを倒しつつ!


 守護霊で防いだ、プレイヤーには!


「死ねやァァァ! ヒャッハーーー!!!」


 ――ドガガガガガガガガガ!!! ガァァァンンン!!!


「「「「「『『『『『!!! があああ!!!』』』』』」」」」」


 ロケランの、一斉掃射じゃーい!!!


 ウイーーー!!!


・キャミー

うわァ! すごい! ほんとに、ヒダールさんの独壇場ですよ! かっけえええ!!!


 ははは! ありがとうよ! ひひひ!!!

 

 うむ! 痛い! 気持ちいい! 殺す! フーーー!!!


 最高だぜぇ! イエーーー!!! へへへ!!!


 っと、いう風に!


 守護霊・プレイヤーたち相手に、無双してると!!


「電撃封印!」


 ――バッチィィィい!!!


 あ、いったァァァい! 


 子rヘア、痛い!! 痛い!!! 痛い!!!


・キャミー

ど、どうしたんですか!? ダメージ的な痛みですか!?


 ダメージ的な痛みじゃない! んなもんクソ!!!


 これは、行動! 展開的な痛み!!!


 ここから、逆転! 封殺される痛みだァァあ!!! ああああ!!!


 やっべぇぇえ~~~!!! 


 拘束罠仕掛けられた! 身動きとれねぇ! ひゃああああ!!!


・キャミー

え、えっと???


 ダメージある攻撃ながら、呪いや、強化に使えて便利だが、拘束はマジで無理!


 ほんま、この封印だけはむかつくわァァあ!!!


 このゲームのバトルはデザイン的に、ガンガン攻めるほど有利で! 待ちをすればするほど! 魔法や銃に削られて、スキルで殺されるんだからさ! 


 常に動いて、攻めるのが正解な訳!!


 なのに、封印で無理やり動き留めるとか、クソ・オブ・糞じゃん!!!


 運営さーん! 修正願いマース!!!(ブチ切れ)


・キャミー

ああ~(納得)


 まったく、お前らプレイヤーは、守護霊って言う、オート・ガードと、バフがもらえる! 一見めっちゃ強いけど!


 実は、『透かし』や『流れ』で確殺できる! 俺らのおやつ・スキルがあるじゃん!!!


 必要スキル・ポイント的に、それいがいは何もできなくなる守護霊っていう神スキルがあるじゃん!!!


 大人しく、守護霊つけててくれよぉ! 


 俺らのおやつを! 無双感を! 奪わないでくれって! マジで!! ええ!!!


 って、わ! 全員が遠距離魔法発動しようとしてる!? 


 カルマの量的に、呪い出来ないから、死ぬぅぅう!!!


 あああああ!!!(発狂)


 っと、割とピンチしてると!!!


「スロー・ナイフ! そい!!!」


 森を跳ね飛ぶキャミーが、ナイフで援護!!!


 封印を解いてくれたのである!!! イエーーー!!!


「しゃァ! 一緒にやるぞぉぉお!!!」


「はい! だりゃあああ!!!」


 ――斬! 斬! ドス! 斬! 斬!!!


『『『『『「「「「「!?!? ぐえええ!!!」」」」」』』』』』


 こうして、俺達は、大暴れ!!!


 うん! 被ダメが武器となる俺が突っ込み、森を駆け抜けるキャミーが、カバー!!


 時には、キャミーの風魔法が、複数人をぶっ飛ばし! 彼女のカバーに、俺が暴れ!!!


 キャミーを囮として、俺が殺しまわり! 俺が囮となって、キャミーが殺しまわる!!!


 かと思えば、俺が囮と見せかけて、本命で突っ込み! 呪いを振りまき!!


 囮の彼女が、分身魔法! 敵を囲んで、フルボッコにする!!!


 そんな、息の合ったアドリブ・バトルを繰り広げ!!


 多くのプレイヤーを、ぶっ飛ばしたのだよぉぉお!!!


 ウイーーー!!!


 っで、フィニッシュは!!!


「死の呪い! 森ィィい!!!」


 プレイヤーだけでなく、地面、植物をも操る! 


 死の呪い!!! 発動で!!


「化け物の森となれぇぇえ!!! っはあああ!!!」


「「「「「GGGGGAAAAA!!!」」」」」


 木の化け物を作って! 大暴れぇぇえ!!!

 

 ヒューーー!!!


「「「「「『『『『『!?!? ぐあああ!!!』』』』』」」」」」


 ああ、森にいた冒険者の、多くをぶっ飛ばし!! 木は、大爆発して終わった!!!


 こうして、冒険者たちを殺し! かなりのカルマをゲット!!


 いつもより、多くのカルマを集められたな!


 大成功だぜぇぇえ!!! へへへ!!!


 じゃ、プレイヤーが本腰入れてくる前に逃げるぞ! 


「おーーー!!!」


 うん! 引き際が大切だからな! このまま、ドロンだぜ! イエイ!!!


 っという訳で! 俺らは、森を脱出!!!


 予定以上のカルマを稼ぎ!


「ありがとうございます! これ、お礼のモンスター!」


「シャァァァ!!!」


 笑顔と、感謝! 


 そして、新たなる仲間を、得たのであったァァあ!!!


 へへへ!!! ウイーーー!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る