第10話 幕間・坂本翔平。オワコンゲームの宣伝方法


「ふむ。良い感じで課金が増えてるな。ありがたいことだ」


 あの大強盗が終わり、課金を実施してからかなりの金額が、ゲームに課金されている。


 PK側は、強盗の成功と、次のイベントのため。


 プレイヤーは、PKへの復讐のためだろうな。


 かなりのユーザーが課金してくれているようで嬉しいぞぉ!!


 この調子で、ゲームを楽しみつつ! 俺の給料になってくれ。へへへ!


 ああ、契約では課金の大半を俺が得ていいことになっている。


 幸太郎の会社にもあんまり金ないしね。仕方ないね。ええ。


 だからこそ、俺は生きるため! ユーザーが課金してもいいと思えるイベントやゲームを開発し!


「新たなるユーザーの誘致が、求められるわけだ」


 それすなわち、ゲームの宣伝である。


 テレビCMは打てない。金がないから。


 ネットCMも打てない。金がないから。


 という訳で。


「今日もよろしくお願いしますわ!」


「おう! 楽しもうぜ!! ラミィ!!!」


 ゲーム配信である!


 しかも、配信しているユーザーに乗っかっての、コラボ配信だ!


 ……まァ、俺が0から配信するのは、本業に支障をきたす可能性もあって、キツイからね。しゃーない。


 なので、ユーザーの配信に乗っかるわけだ。


 んで。


「っしゃあああ!!! 『トマホーク・ストライク』!!! どらァァあ!!!」


「同士討ち! エクスプロージョン! ファイヤー! サンダー! アイス・ビーム! それぇぇえ!!!」


「「「「「『『『『『!?!? ぐわあああ!!!』』』』』」」」」」


 一緒に、プレイヤー狩りデートだぜ!! ウイーーー!!!


 ああ、このゲーム、配信OKだからね。


 故に、PKやって配信者で、登録者数や、再生回数が多い。悪役令嬢・ラミィさん!


 ゴスロリの銀髪美女で、同士討ちのカルマ武術の使い手である彼女と! コラボ配信をしているのさ!!!


 まァ、向こうは俺をNPCと思ってて、コラボとは思ってないかもしれんが。そこは気にする事じゃあない。


 問題なのは、彼女が活動3年目の個人配信者で、最近まで登録者3000人だったが、今は1万人を超えている! 


 そんな、急上昇している人気だ!!!


 ぶっちゃけ俺もよくわからんが、『俺が入っているキャプテン・ビリーとの絡み(向こうではデートと言ってるらしい)で、再生数が取れてるし、登録者もうなぎ上りにがっている』らしい。


 そのおかげで、ファンタジア・エルドーンへ教を持ち、ログインしてくれるユーザーや、課金も微妙に増えているそうだ。


 つまりは、『彼女のお陰で、俺は飯を食えている』!! 


 課金ユーザーと並ぶ、俺の大恩人の一人という訳!!!


 なので!


「おーし! ここら辺のプレイヤーは殲滅したな!」


「ええ! ボスがいろいろとレクチャーしてくれたので、かなり倒しやすかったですわ! ジャンプ・キャンセルがめっちゃしやすいですの! これは革命!!!」


「ははは! それはよかったな! じゃ、一暴れして腹も減ったし! 豪華な飯でも食うか!」


「あら、いいですわね! ちなみに、どこで?」


「街にある高級レストラン。冒険者倒してる間に金を盗ったから、変装して食おう」


「ああ、いいですわね~。行きましょう!!! ふふふ///」


 これからも、デート配信をやっていこう!!!


 そういうことさ!! ええ!!


 そうやって俺は、プレイヤー狩りデートの後にも、喧嘩売ってきたPKを狩り。


 レストランで食べてたら、料理勝負のイベントが発生して、料理長に喧嘩売られたので。


 相手の食材を盗んで料理し、俺だけ料理して勝ち! 


 作った高級フレンチを食べて、いいムードしてたら。


 配信を見たらしいプレイヤーに店を追われたので、放火&爆破!!


 一緒に手をつなぎながら、街の屋根を走り! 


 銃を撃って、魔法を放ち! カルマ・スキルと格闘で、応戦!


 最後は、馬車を奪って逃避行しつつ! 森に誘い込み!


 俺の魔法と彼女の銃のコラボ技で、大爆発を起こしング!!!


 そうして、締めの遊園地デートを行い!


 幸せなキスをしたのであった!!! 


 ヒューーー!!!


 尚、そんなアクション映画もビックリな動画は、再生数30万を超え。


 ラミィさんの登録者・メンバーもかなり増加。


 ファンタジア・エルドーンのユーザー数が増え、課金も増えた模様。


 やったぜ!

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