第8話 逃げるPK! 追うプレイヤー! その結末は!


「っく! 待て!」


「逃げるな! 卑怯者ぉぉお!!!」


 そんな彼らを、プレイヤーは! 必死に追いかけるも!!!


「はい、『ホワイトアウト』で逃げまーす! あと、『大放火』で炎の壁だ!」


 ――ブワァァァ!!! ボォォォオオオ!!!

 

「!? く!!」


「この! 守護霊! ――ブオン!!」


「! だめだ! 炎は消せるが、ホワイトアウトは消えない! 直接攻撃以外には、守護霊の効果がないんだ!!」


 ホワイトアウトで、視界を奪い!


 放火で足止めで、逃げるPKたち!!


『へー。いい発見! つまり、攻撃じゃない技なら払えないのか!


じゃ、『暗闇』! んで、『万雷地獄』!! ヒューーー!!!』


 ――真っ暗! ビリビリビリィィい!!


「!? うわ、視界が真っ暗!」


「どこに逃げた!?」


「番犬が追ってる! まだやれ――バチィィい!!! カッキーーーンンン!!! 


!? わ!」


「!! 地面に仕掛けた、雷魔法か! 守護霊が守ってくれたが、これは動きにくいぞ!!」


「くそ! 卑怯者め!」


「姿を見せろぉ!!!」


 視界を奪い、電撃地雷をセット!!


 プレイヤーは、電撃地雷の攻撃を守護霊で防げるが、その間! 守護霊が使えなくなり! 追撃を恐れて、進めなくなる!


 番犬も追えるが、PKの方が足が速く! 追いつけない! 


 途中で主人の元に帰るので、悠々帰還! 成功!!!


「やばいぞ! 結構逃げられてる!」


「魔法ブッパしろ!! 追いつけないなら、遠距離で倒せ!!」


「ビーム放ちます! オラァァあ!!!」


 ――ズバァ! ドッガァ! ズガァァァンンン!!!


「うお! 何振り構わなくなってきたな! じゃ、カルマ・スキル!『氷の世界』! 『幽霊化』!」


『俺も逃げよ! カルマ・スキル『分身』!』


「先に行くぜ! カルマ・スキル 『韋駄天』!!」


 追いつくことよりも、遠距離からの攻撃で! PK達を倒す方法に出た、プレイヤーたち!!


 そこから逃れるべく! 氷の世界で、一定の空間を凍らせて! 魔法や弓矢の攻撃を遅らせ! そのまま、透明になって物をすり抜け走れる! 幽霊魔法で、遁走!


 分身で、別々に逃げて、攻撃の的をばらつかせて逃げたり!


 韋駄天で、ものすごいスピードで逃げる!!


 そんな、戦っているときよりも、生き生きとした逃げっぷりを! 


 多くのPK達が、発揮した!!!


『『『『『!?!? あ、くそ! ああああ!!!』』』』』


「「「「「逃げるなァァあ!!! ピエロぉぉお!!! ああああ!!!」」」」」


 逃げるPK達を仕留めるため! 冒険者たちも、駆け出す!!


 そこに!


「逃げるより、戦う方が面白そうだ!」


『勝手に殿するぜぇ! ウイーーー!!!』


 そう、勝手に殿バトルをする! 


 バトルジャンキーなピエロたちが、立ちふさがる!!!


「おらおらおらァァあ!!! ヒーハー!!!」


 ――BAN! BAN! BAN!!! ドンドンドンッッッ!!!


「ぐは!」


「っか!」


「こいつ、至近距離でショットガンを! っぐ!」


「ぐえ!」


「きゃ! ライフル! いった!」


「嘘だろ!? 片手で、ショットガンとライフル! 振り回して撃ってくるぞ!!」


「どんな腕力してるんだ! こいつ!!(ドン引き)」


 ショットガンとライフルの二刀流で、プレイヤーを阻む!


 怪力・ガンマン!!!


『うおおお!!! ファイアウォール! アイス・ランス! サンダー・ウイップ! グラビティ・ハンマー! ウインド・カッター!!!』


「うわ! なんて魔法の数!」


「これは魔術師だな! 間違いない!」


「確かにヤバイな! 何人かぶっ飛ばされた! でも!」


「ああ、ここまで魔法使ってたら、魔力が尽きる! 魔力が尽きたら、何もできんぜ!!」


『ダーク・ファイァァあ!!! ――プスン! む!?』


「魔力が尽きた!」


「いまだ!」


「うおおおお!!!」


『魔力切れか! ならば、『バーサーク』! うおおおお!!!』


「「「「「!? え!?」」」」」


「こ、ここで肉弾戦!? 杖捨てて、殴ってき、がっはあああ!!!」


「「「「「ぐわあああ!!!」」」」」


 魔法を撃ち終わったら、即・バーサーク!!!


 全部捨てても、戦う! 


 殿・ファイター!!!


「くそ! なんて強さだ!」


「ああいう奴らは、捨てとけ! 逃げてる奴を負った方が良――ドス! ぐえ!?」


「悪いな。『騙し討ち』だ」 


「「「「「!? お前!!」」」」」


「煙玉!」


 ――ボフン!!!


「「「「「!! っく!!」」」」」


「連続・ドスアタック! ワープ斬り!」


 ――ドスドスドスドス!!! 斬斬斬斬斬斬!!!


「「「「「!!! ぐわあああ!!!」」」」」


 追っているプレイヤーに、冒険者に化けて合流し! 


 そのまま、騙し討ち! からの、煙玉!


 連続ドス・アタックと、ワープ斬りで、斬りまくる!


 ドスアタック・マン!!!


「ぐ! あああ!!」


「ヤバイ! こいつヤバイ!」


「なんだ、どうした!?」


「こいつの攻撃! 一撃必殺だ! 当たれば、死ぬ!!」


「!? まじ!?」


「マジだ! あの左手の刀だ! 守護霊が身代わりにやられて! 一定時間、使えなくなる!!」


「それに、あのでかい鎌もヤバいぞ! 右に持ってる鎌で切られると呪われる!!」


「呪いは、多分ダメージの授与! あいつ自身に与えたダメージが、攻めれば攻めるほどくる!」


「マジかよ!」


「やっかいだな!」


「どうやって攻める!?」


「攻めるだけ無駄だ! 他へ行――ザシュ!! !? ぐわあああ」


『させるわけねぇんだわなァ! お前ら、ここで足止めだァ!!!』


 左に、一撃必殺の闇の刀! 右に、相手を呪う、死神の鎌! 


 自傷ダメージを与える呪殺! を得手とする!


 死神マン!!!


 そして!


「ここから先は、通さねぇぜ!」


 仲間を逃がす、キャプテン・ビリー! 


 うむ!


 その2丁拳銃で、プレイヤーを撃ち! 


 鞭で、魔法を跳ね返し!


 接近戦を挑んだら! 片手に持った、ナイフで切られ! 


 ビームを放てば、大型の両斧で、一刀両断される!!


 怪物的な強さを、見せつけッッッ!!!


 そんな、殿として戦うピエロ&ビリーに! 苦戦する冒険者たち!!


 すると!!


「只今戻りました! 皆さん! さァ!」


「全員・パワーアップ!!! っはあああ!!!」


 出張から帰ってきた! チャリン・スキーからの援護魔法! 


 それを受けて!


 ――パワー! スピード! オール能力UP!!!


 パワー・アップの冒険者たち!!! 


「うおおお!!! チャリンさーーーんんん!!!」


「すげぇ! 全能力UPだ!」


「これならいけるぜ!!」


『『『『『「「「「「フーーー!!!」」」」」』』』』』


 っで! 喜んだ彼らは!!!


「「「「「!? ぐっはあああ!!!」」」」」


「っが! 銃でカウンター取られたか! ぐえ!」


「バーサークが切れた! 無念! がっはァ!!!」


「あ、捕まっちゃったって、ごっへえええ!!!」


「まだだ! まだやれる! もっと俺を痛み付けろぉぉお!!! おっほおおお~~~♡♡♡!!!」


 ピエロの殿たちを、ぶっ飛ばし!


 *一名、倒せずに捕縛!


 そして!


 ――斧と拳で! ガッキィィィンンン!!!


「おうおう、チャリン・スキー! てめぇの金をもらいに来たぜ!!」


「留守の間に、良くもやってくれましたね。キャプテン・ビリー! 国王は、お前に賞金を懸けた! 今度こそ、殺してやる!!」


「っは! やってみな!!! オラァァあ!!!」


「っはあああ!!!」


 キャプテン・ビリーVSチャリン・スキー!!!


 すごいバトルが、勃発!!!


「!?!? うおおおお!!! すっげえええ!!!」


「なんてバトルだ!」


「っはあああ~~~!!!(大興奮!!)」


「動くたびに、家が、建物が、ぶっ飛んでる!?」


「空が揺れてるぞ! おい!!!」


「やっべええええ!!!」


「すっげええええ!!!」


 キャプテン・ビリーと、チャリン・スキーの戦いは、始まりの街が耐えられない程に、すさまじいものだった!!!


 ビリーの2丁拳銃は、チャリン・スキーの頭と心臓をロック・オンし! 確実に狙撃!!


 それをチャリン・スキーの、作った! 全自動の盾が、防ぐ!!


 お返しに、チャリン・スキーは、錬金術で、壊された街を材料に!!


 巨大な刃物・大砲・銃の建物を作成!!!


 それらが、キャプテン・ビリーに襲い掛かりながら! 斬撃! 砲撃! 銃撃を降らせ! 


 ビリーを、爆殺するが!!


「カルマ・スキル。変わり身の術」


「!!」


 変わり身の術で、ワープ!


 チャリン・スキーの後ろに回り、ナイフで刺突!!


 それを避けるチャリン・スキー! っが!


「!? が!」


 錬成した建物を、跳弾した! キャプテン・ビリーの銃弾が! チャリン・スキーの足を抉る!


 バランスを崩したチャリン・スキーに、襲い掛かる! ナイフと銃のキャプテン・ビリー!!


 それを、空間に剣! 盾! 槍! 銃を作り! 対処するチャリン・スキーであるが!


「!!! ぐはァ!!!」


 錬成した、刃の建物が、チャリン・スキーに突撃し!


 彼をぶっ飛ばして、大ダメージを与える!!!


「カルマ・スキル。窃盗の極。お前の作品、もらったぞ」


 チャリン・スキーの作品である、刃の建物、大砲の建物、銃の建物!


 そして、対ビリーようにつくっていた。空中を漂う、剣、盾、銃の数々!


 それらの所有権を、奪ったキャプテン・ビリーにより!


 空を埋め尽くす刃! 砲撃! 銃弾の嵐が!


 チャリン・スキーを襲った!!!

 

「ヤバくないか!? チャリン・スキー!」


「助けたほうが!」


「無理だ! この戦い、レベルが高すぎる! 俺達じゃ、割り込めない!」


「ってか、キャプテン・ビリー! あの窃盗の極ってのが、ヤバすぎる! 下手したら、俺らの武器も奪われるぞ!!」


「でも……あ!」


「お!」


「え!?」


『錬成・大爆発!!!』


『!?!? ぐわあああ!!!』


 ――ドッガァァァ!!!


「うお!! 建物や、武器が壊れた!!」


「! チャリン・スキーが爆破させたんだ! 作ったんだから、壊せるって!」


「なるほどぉ!!」


「すげぇ!!」


「これでイーブンか?」


「ダメージは同じくらいか、チャリン・スキーが勝ってるな。でも、デカい錬成もできないと考えると、割とヤバいぞ!!」


「ええ!?」


「どうにかできんのか?」


「できるぞ! さっさとピエロ捕まえるんだよ!!!」


「え?」


「チャリン・スキーに集中しすぎるな! 勝敗条件は、ピエロの逃亡! あいつらを捕まえた方が勝ちなんだから、さっさと捕まえれば! チャリン・スキーを助けられるだろ!!」


『『『『『「「「「「ああ!」」」」」』』』』』』


 それに気づいたプレイヤーたちは、急いでピエロを追った!


 その結果は!!


「ぐは!」


「がは!」


「ごえ!」


「ピエロ! 倒せた!」


「こっちも! 捕まえた!」


「あと何人だ!?」


「分からねぇ!」


「でも、10人以上は捕まえたよ!!」


 いくつか、ピエロたちを倒した! プレイヤーたち!


 しかし!


 ――そこまで!


 ――33人のピエロが、逃げ切りました。


 ――勝敗条件により、PKたちの勝利となります!!!


「「「「「『『『『『!?!? ああああ!!!』』』』』」」」」」


『『『『『「「「「「ぎゃあああ!!!」」」」」』』』』』


 逃げ切った、PKたちの判定勝利!! 


 冒険者の、負けとなったのであった!!!

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