第5話 文化祭に向けて
テストの事を考えながら授業を終えると6時間目になっていた
「じゃあ今から各班ごとに調べ学習の内容について発表するから、各班一人前に来て内容の書かれた紙を受け取って!」
俺の班は昼休みに確認したが、片山、姫川、小谷の4人でやるらしい
俺、片山は男子で姫川、小谷は女子なので綺麗に2:2で分けられているらしい
「じゃあ俺が取ってくるわ」
片山が俺らの班の紙を取りに行ってくれるらしく、俺達は片山にそれぞれ礼を伝えた
「うい、ただいまー。俺らの班は本四連絡橋について調べるらしいぞ」
「なにそれ?」
片山が帰ってくるなり発表内容を伝えられたが姫川は知らないらしく聞き返していた
「本四連絡橋は本州四国連絡橋の略で、しまなみ海道、瀬戸大橋、明石海峡、大鳴門橋の4つの事やね」
俺がそう答えると他のメンバーは少し目を丸くした
「大ちゃんなんでそんなん知ってんの?」
「ほんまに大輝はなんで知ってん?」
と小谷と片山が聞いてきた
「いや、社会の教科書に載ってた」
「え?どこに?」
「まだやってないページやね」
「予習してんの?」
「まさか、少し気になったから読んでただけで予習なんて賢い事をやるくらいなら宿題やってるよ」
「確かにそれもそうか」
そんなこんなで会話をしつつ、俺としては偶々見ていたページを覚えていたことが役立ち少しテンションが上がっていた
「それにしても、これは調べた内容をどうまとめたらいいん?」
姫川が質問すると、他の3人で答えた
「「「さあ?」」」
全員どう書けばいいかはわかっていなかったらしい
「だめじゃん…」
姫川には少し呆れられながらそう言われた
「まあ、紙に色々書いてるやろ」
そう言いながら紙を見てみると
・橋の特徴について調べること
・橋の出来た時期について調べること
・橋ができたことによる影響について調べること
大きくこの3つが書かれていた
「面倒くさそー」
俺がそういうと皆同じ意見だったのか少し頷いていた
「さて、じゃあこの面倒くさそうな調べ学習は金曜日の5,6時間目にパソコン使って調べられるらしいからそこで調べるとして、担当決める?」
「いいね」
「それでいいんじゃない?」
「了解」
片山が俺達3人に問いかけると、特に問題も無いので全員賛成なことを伝えた
「あ、じゃあ俺しまなみ海道について調べてもいい?ちょっと興味あるねんな」
俺がそう提案するとそのまま俺はしまなみ担当になった
その後も話し合った結果
俺・・・しまなみ海道
片山・・・瀬戸大橋
小谷・・・明石海峡
姫川・・・大鳴門橋
に決定した
その後、部活の時間になったので解散し、部活をしながら先輩たちに今日の話をしていると
「俺らも1年の時は発表やったわ~」
「なんか、1年は発表で、2年は職業体験の劇、3年は平和学習に関する劇で決まってるらしいで」
「え、堅苦し!なんか想像してた文化祭と違うよなぁ」
と各々反応を示し、秀介君から
「で、大輝の班は何について調べるん」
と聞かれたので
「本四連絡橋について調べるよ」
と返すと
「なんで、地元に全く関係のない事やねん」
「知らんよ。先生に聞いてくれ」
「そういや今日も正樹おらんの?あいつにも聞こうと思ってたのに」
「なんか予定があるって言ってたよ」
「またかよ、あいつ最近まじで練習来んやん」
と文化祭の話をしていたら、正樹の話へと移行していった
前々から、朝練をサボっていた正樹だが、最近は放課後練習までサボり始めた
そして、その間に俺はゴール下でのレイアップを防がれないように練習し、身長は152cmと小柄ながら170cmの先輩から点数を取る事が出来るようになっていた
まだ、ドリブルの技術では正樹に負けてはいるものの、自分の戦い方が判るようになってからバスケが一層楽しく感じていた
それから2週間が経過し、テストがやってきた、今回は珍しく家での課題が進みほとんどの教科の課題を終わらした状態でのテストになったので前のテストよりも手ごたえがあり、結果に期待していた
そして結果が返ってきた俺は2つの意味で驚いた
国語:33
数学:75
英語:83
理科:85
社会:99
国語以外の全教科の点数が良く、特に社会が99点なことには驚いた
回答用紙を見てみると漢字間違えでマイナス1点されたようで、それ以外は本当に合っていた。だが、嬉しさと同時に国語の最低点をとったことにショックをうけた
家に帰り、今回のテストの点数について報告すると
国語の点数について怒られ叩かれる結果となった
社会の点数については一言も触れられずに
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