38.漆黒の破壊龍と剣聖少女
☆
ルカとココロ、漆黒の破壊龍と剣聖少女の力が交わり、新たな龍が誕生した。
大きさこそ、相手の半分である10mだが、それを感じさせない程の力が感じられる。
体の至る所に鋭いトゲのようなものが生え、更には体の一部が漆黒から濃い青色に変化していた。
右手と尻尾は日本刀の刀身を、そのまま取り付けたような見た目となっている。
そして、人間体のルカとココロは今、虹色の空間に2人で立っていた。
2人の目の前には大きく、融合体の視界が映し出されている。
☆
「ここはどこ!? 私達、融合したんだよね!?」
「どうやらそうみたいだな! まるでロボットの操縦席だぜ!」
「あ! 確かに! ってことは、融合は成功したんだね!」
よし! それじゃあ、バトル再開だ!
「グルルルルルァ!!」
デスティラノは私達に向けて、火球を放ってきた。
体が大きいだけあって、私のマジカル☆ファイアよりもはるかに大きい。
「任せろ!」
ココロちゃんがそう言うと、私達の融合体は右手の日本刀で、敵から放たれた火球を斬った。
「よっしゃ!」
私の脳内にも、どうしてか分からないけど、融合体の動きのイメージがしっかりと伝わって来る!
「ココロちゃん凄い! だったら次は私の番だよ! マジカル☆ファイア!!」
融合体の口から、いつもの黒い火球が発射された。
けど、いつもより大きい!
「グルッ!?」
当たると黒い火球は爆発して、敵は大きく吹き飛んだ。
でも、まだまだ倒しきれてないみたい!
「おい! あいつ、なんか様子が変じゃねぇか!?」
「うわっ! 暗黒の力って感じだね!」
ココロちゃんの言う通り、デスティラノは邪悪な黒いオーラを放っている。
そのオーラに触れた木などは、全て枯れてしまった。
そして、そのオーラを私達に放ってきた。
やばい!
って思ったけど、全然平気だよ!
「どうやらあいつのオーラは、私達に効かないみたいだな!」
「じゃあ、今度はこっちの番だね!」
私達はデスティラノに近づいて、右手で斬る!
そして、左手で思いきりぶん殴る!
「グルルルァ!?」
相手は結構ダメージを負っているみたいだね!
よし! トドメだ!
そう思っていたら、デスティラノが消えた!?
「瞬間移動!?」
「どこだ!?」
なんか後ろに気配を感じるよ!
「後ろか!」
ココロちゃんがそう叫ぶと、尻尾がデスティラノに刺さった。
「一気にトドメだよ!」
融合体の尻尾に敵を指したまま、地面を引きずり、空中へと思いきりぶん投げた。
融合体にマジカル☆ファイアを発動させると、黒い火球を右手の刀身に発射。
刀身となっている右手は黒い炎で燃え上がった。
融合体を飛翔させ、空中にいるデスティラノに急接近した。
「決めるよ! ココロちゃん!」
「ああ! いくぜ!」
融合体の右手の刀身を左肩の方へと溜めるように戻した。
「「いっけええええええええええええええええええええ!!」」
そのまま右手を振り払い、融合体は敵を斬り付けた。
融合体が地面へ着地すると、それに合わせたかのように、空中で大爆発が起き、デスティラノは散った。
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