18.秋葉原の高難易度ダンジョン

「ここが秋葉原のダンジョンかぁ!」


 私は秋葉原のダンジョンへとやって来た。

 今まで行ったダンジョンとは比較にならない人の多さ……だと思っていたんだけど、私がソラちゃんに紹介してもらったダンジョンはそうでもないみたい。


 確か、難しいダンジョンって言ってたからね。

 秋葉原のダンジョンって言っても色々あるみたいだ。


「ようこそ!」

「受付!?」


 ダンジョンに入ると、受け付けみたいな所があって、そこにお兄さんが座っていた。


 半人工ダンジョンだったの!?

 あれ? でも奥は普通の広めの洞窟ダンジョンだけど……。


「こちらのダンジョンに挑戦するのですね? では、こちらをどうぞ」

「これは?」

「そちらのアイテムは、転移クリスタルと言います。そちらを使いますと、こちらに戻って来れます」

「そんな便利なアイテムをタダでいいんですか!?」

「はい。こちらのダンジョンは難易度が高く、危険が多い為、このようなサービスを提供させていただいております」


 それだけ危ないってことかぁ。

 私もやばいと思ったら、無理せず戻って来よう。


「えーと、確か!」


 ここのダンジョンは3層に分かれているみたい。

 上層、中層、下層だけど、1層1層が広めみたい。


 下に行けば行く程、強い敵がいるらしい。

 とりあえず、変身!


「マジカルチェンジ!」


 私は変身すると、その姿で探索を続けた。


「グルルルルルル」


 モンスターもいたけど、上層のモンスターは大したことないみたいだ!


「あれって、破壊龍ちゃんじゃね?」

「マジだ!」


 少し有名人になったみたいで、たまに噂話をされる。

 なんだか恥ずかしいけど、嬉しいな。


 無断で撮影して来る人もいたけど、特には注意しなかった。

 変身した状態だったら、撮り放題って感じ! お得だね!



 中層へ行くと、大分人が減った。

 敵もさっきよりは手強くなってきた。


 どのくらい手強くなって来たかって言うと、素手だと面倒になったくらいかな?

 手加減した魔法をモンスターに当てて行き、進んでいく。


「お! 宝箱!」


 宝箱を発見した。

 なにが入ってるんだろう!?


 宝箱を開けてみると、技の書というものが入っていた。

 技の書ってなんだろう?


 それを握ってみると、脳内に説明が映し出された。


『この技の書には【融合】が記録されています。融合はモンスターとモンスター又はモンスターと人間を融合させる効果を持っています。ただし、発動者は融合素材になることはできません』


 テイマー向けの技だね。

 というか、技ってなんだろう?


 そのままの意味かな?


 ちなみに融合は知ってるよ!

 合体して違うモンスターになる奴だよね?


 アニメとかでよくある奴だから、知ってるのだ!


 私は使わないからソラちゃんにあげようかな?

 昔はテイマーになりたかったみたいだし。


 でも、ソラちゃんモンスターに嫌われやすい体質って言ってたし、そんなソラちゃんにこれを渡すのも悪いかなぁ……どうしよう?


 最悪売ろう。


 とりあえず、私はそれを収納して進んだ。

 ちなみに、ダンジョンで入手したアイテムとかは異空間に収納されて、ゲームみたいにいつでも取り出せるよ!


 そして私はしばらく進むと、5人の派手な衣装の女の子と出会う。

 誰なんだろう?


「困りましたぁ」

「どうしたの?」


 私は変身を解除して訊いてみた。


「私達、魔法少女配信グループのマジカルーズです☆ って知ってるよね」


 知らない、ごめん。


「あれ? 待って! この子って破壊龍ちゃんじゃない?」

「あ! ほんとだ! って待って! だったらこれ壊せるんじゃね?」

「かも!」


 どうしたんだろう?


「実は私達今配信してるんですけど、この大岩が邪魔で下層にいけないんですよ」

「5人の魔法を放っても駄目で……でも、破壊龍ちゃんが協力してくれれば、破壊できるかも!」


 なるほど! そういうことなら!


「お安い御用だよ!」

「本当に!? ありがとう!」


 ということで、この大岩を破壊することになった。

 私は変身し、横1列6人で並ぶ。


「じゃあ、いっせーのーで!」


 リーダーっぽい子の通り、タイミングを合わせて大岩に魔法をぶつけることになった。


「いっせーの! ……放て!」


 皆が魔法を使用する。


「「「「「アルティメット☆フレイム」」」」」


 おお! マジカル☆ファイアより上位っぽいよ!

 私も負けてられないな!!


 マジカル☆ファイア!!

 いっけええええええええええええええええ!!


 6人の魔法が大岩に向けて、一斉に放たれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る