スキル『魔法少女』を手に入れた少女、変身したらドラゴンになった~唯一無二のドラゴン魔法少女は、ダンジョン探索者達の間でバズり、破壊龍ちゃんと呼ばれる。有名になったので、配信も始めた~
琴珠
第1章
1.中学2年生になりました
ダンジョン、それは10年前、世界中に現れた不思議な空間。
謎に包まれたそこに入ると、人間は不思議な力を授かる。
その不思議な力のことを、人々は【スキル】と呼ぶ。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
そして今、私が使っているスキルは【魔法少女】と言う変身系のスキルだ。
このスキルを使うことによって、魔法を使って戦う魔法少女に変身することができるのだ。
そう、これは魔法少女に変身できるスキルのハズ。
だけど……どうして……どうして私、ドラゴンになってるの!?
☆
今日は始業式。
私、
春休み、私はほとんどの時間をアニメ視聴に使った。
お母さんに頼んで、月額500円で昔のアニメや今のアニメを無制限で視聴できるサービスに加入させて貰っている私は、実に充実した春休みを過ごすことができたと言える。
でも、今日から学校だから、春休みみたいに過ごすことはできなくなる。
少し残念、だけど、悪いことばかりじゃない。
「よお! また同じクラスになったな! 席も近いし、ラッキーだな!」
前の席に座ったのは、
私の髪 (セミロング)より長い髪の毛をポニーテールにしているよ。
ところどころ青メッシュが入っているように見える髪の毛が特徴的。
見えるってどういうことかって?
そう、ココロちゃんのそれは染めたりしている訳じゃなくて、地毛なのだ。
それだけでもかっこいいのに、目つきがシュッっとしているから、まるでアニメのキャラクターみたいで、凄くかっこいいしかわいい。
「どうだ? 今日の私もヤンキーだろ?」
ココロちゃんは、笑いながら言った。
そう、ココロちゃんはヤンキーを自称しているのだ。
だから私もこう返す。
「ヤンキーだね!」
とは言っても、ヤンキーなのは、言葉使いだけなんだけどね。
私と趣味も合うし。
だからと言って、「全然ヤンキーっぽくない」って言うと、がっかりするからこう返すようにしている。
「ありがとな! ってそうだ! 春休み明けで悪いけど、今週の土曜日、ルカはなんか予定あるか?」
予定……?
「アニメを見ようと思って!」
「ははっ、ルカらしいな!」
「なにか誘ってくれる感じ?」
「まぁな! 無理にとは言わないけど」
アニメを見るのも大切なことだけど、ココロちゃんが誘ってくれるんだったら、そっちも大事だ。
「楽しいことしようぜ?」
「楽しいこと?」
気になる……なんだろう?
「なになに?」
「ダンジョン探索!」
ダンジョン探索って確か、その名の通りダンジョンに行って活動することだったよね。
でも、どうして突然?
私は首を傾げた。
「おいおい、今日から私達中2だぜ? ダンジョンに入れるのは法律で13歳からだ。
そして、この中学では中2からダンジョンに入っていい校則なんだぜ?」
「あーそれで、折角だから行ってみようってことね!」
「そういうこった! 私も楽しみにしててな、どうせなら最初はルカと一緒にダンジョンデビューしたいと思った訳だ!」
なるほど、それだったら。
「分かった! 今週の土曜日だね!」
ダンジョンには、スライムをはじめとした、アニメやゲームから、そのまま飛び出して来たんじゃないかってモンスターが生息しているらしい。
実際に目の前に現れたら怖そうだったから、特に行こうと思ってなかったけど、ココロちゃんと一緒ならいいかもしれない。
「よっしゃ! じゃあ、土曜日の10時集合でどうだ?」
「いいよ! で、どこのダンジョンにするの?」
私がそう言うと、ココロちゃんはスマホから地図のアプリを起動し、画面を人差し指でさしながら言う。
「中学の裏山のこの辺りだな。ここは穴場だぜ」
今週の土曜日の10時に中学校の裏山にあるダンジョンに行くことになった。
その後は先生が来るまで、いつものように話をしていた。
「でだ、春休みに見たお勧めのアニメ教えてくれよ!」
「ひ〇ひら」
「初耳だな! いつのアニメだ?」
「2007年だよ!」
「うおーっ! わりと前のだな!」
☆
そして時は流れ、土曜日。
今日はダンジョンに行く日だ。
ダンジョンに行くって言ったら、お母さんとお父さんには心配されたけど、ココロちゃんも一緒だって言ったら、少し安心したみたいで許可が貰えた。
「行ってきます!」
お母さんとお父さんに挨拶をして、ダンジョンへと出発。
荷物はスマホと財布以外は、特に持たない。
ダンジョン内に入ると、体がダンジョン用の体に再構成されるから、意味ないからね。
だから、例え武器のような物を持っていっても、ダンジョン内に持ち込むことはできない。
けど……なぜかスマホだけは持ち込めるんだ。
本当に謎だ……。
ちなみに、衣服もダンジョン内のものに自動的で切り替わるから、いつもの私服だ。
まぁ、詳しいことは知らなかったから、今日までに頑張って調べたんだけどね。
「お! 来たな!」
ダンジョン前で手を振っているのは、ココロちゃんだ。
「穴場とはいえ、誰もいないね」
「みたいだな! まっ、もしかして先客がいるかもしれないけどな!」
ダンジョンには、整備されている半人工ダンジョン化した所と、そうでない所が存在するらしい。
このダンジョンは人の手が加えられていないけど、ココロちゃん曰く弱いモンスターしか出ないみたい。
「おおっ! すげぇ!」
私達がダンジョン内部に入ると、服装はガラリと変わっていた。
2人共、半袖Tシャツに黒の半ズボンといった感じだ。
私が紫でココロちゃんが青のTシャツだ。
そして、腰には初期装備のあまり強く無さそうな剣があった。
他の装備とかはダンジョン内で見つける必要があるんだよね。
本当にゲームみたい。
「いよっし! やるか!」
「やろう! 最初はスキルの確認だね!」
スキルとは、ダンジョン内に人間が入ると、自動的に授かる能力のことだ。
原理とかは全然分かってないみたいだけど、それはダンジョンそのものだって同じだし、深くは考えない。
私達はスキルの確認を行う。
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