お姉ちゃんと一緒

かんからけんわん

姉妹

「ねえねえお姉ちゃんなんで私の布団で寝てるの?」

「えー春のことがすきだからだよ〜」


私が布団の中に入っていたら妹の玲奈に怒られてしまった。玲奈の口からはプンスカ!プンスカ!と声が出てきているのが聞こえてきて可愛くなって頭を撫で撫する。


「もーお姉ちゃんやめてよ!」

「もうわかったから体揺らさないで」


私は布団から出るとゆっくりと布団から出ると服を脱ぎ制服に着替え始める。着替えている途中で玲奈に頭を叩かれる。


「お姉ちゃんなんでこんな所で着替えてるのよ。自分の部屋で着替えなさいよ」

「別に何処で着替えようが別にいいんじゃないの?」

「良くない!!早く私の部屋から出て行って!!」


玲奈に押されながら部屋を追い出される。追い出された後、私は自分の部屋に戻って直ぐに学校の制服に着替えてリビングに向かう。


「雅おはよう」

「おはよ」

「玲奈から聞いたいよまた、玲奈の部屋に勝手に入ったんでしょ?」

「別に良くない?」

「玲奈のプライベートが無くなるからやめてあげなさい」


リビングにはいた、お母さんから、朝の出来事の事を注意されてしまった。お母さんの言う通り確かに玲奈のプライベートが無くなる事だよね。


「お母さんがこんな事言うのもあれなんだけど雅は鈍感だから、そういう事してると後悔するんだよ」

「どういう事なの?」

「それは「お母さん、おはよぉー」」

「玲奈〜」

「ちょっとお姉ちゃんやめてよ」


私が玲奈に抱きついて行くと玲奈は、私の体を無理やり払い除けてくる。


「あっん」

「…」


玲奈が私を払い除けようとしたタイミングで、手が滑ったのか、私の胸に手が当たってしまう。いきなり触られたからか変な声がて出しまう。

玲奈の顔を見ると顔をトマトのように真っ赤にしている。


「お姉ちゃんの胸が、意外とあるだと…」

「どういうことよ!!」

「いやお姉ちゃんは、見た目も体型も全てにおいてロリだからAカップなのかと思っていて…そのえーとごめんなさい」


玲奈は言い訳を必死にしようとしていたけれど途中から無理だと分かってしまったのか、諦めてすぐに謝罪をしてくれる。

というか失礼じゃない?見た目がロリってなに?本当に何?

私は、平均の身長が低いし顔も声もどっちかと言うと幼女と間違われてもおかしくない程だけどさ


「お姉ちゃん安心して胸はなくても可愛いから大丈夫だよ」

「あのそれは、慰めにならないんだよ?」

「お姉ちゃん泣かないで、泣いたら本当に幼女だよ」


玲奈は朝の恨み晴らしとでも言うのか私の事を言葉のナイフで刺し続けてくる。玲奈の言葉のナイフは、心臓を刺すだけじゃなくて、身体中を切断するかのように痛めつけてくる。


「あんた達、ご飯を食べるよ。」

「うっシクシク…わかった」

「ちょっと泣かないでよほんとにごめんって」


泣きながら私はご飯を食べる。ご飯を食べると正面には大きな胸と綺麗な顔がある。まるで、私に見せつけているような感じがして何となく、姉として負けているような気がしてならなかった。


「お姉ちゃん、そろそろ泣き止んでよ。流石に私の心が痛くなってくるから」

「玲奈を見てると涙が収まらない」

「え?」


玲奈の顔の顔がさっきとは、顔が大きく変化している。さっきまでとは違って焦っていると言うよりかは、なにかに絶望しているようで玲奈まで泣きそうな顔をしていた。


「2人ともそろそろ時間でしょ?学校行ってきなさい」

「うん」「はい」


私と玲奈は、一緒に手を繋いで学校に行こうとする。けれど今日の妹の玲奈は、私の前を歩く感じで先々行ってしまった。いつもの玲奈なら私の歩幅に合わせて手を繋いで横を歩いてくれるのに全然、私の事を気にしないで、私の視界から消えていく。


「玲奈どうしたんだろ?なんか様子が変だったんだけど…」

「おーいみやび〜」


後ろから、私の名前を呼ぶ声が聞こえて後ろを向くとそこには親友の杏葉が走りながら私に近づいてきた。


「あれ?れなちゃんはどうしたの?」

「それが分からないの、いつもの玲奈と違って、先々歩いて行っちゃってね。」

「あのれなちゃんがそんな事するはずないんだけどな」


私も同じことを思う。いつもの玲奈ならどんな時でも私の横から離れるような事をしようとしないのに今日は、私の顔すら見ようとしなかった。


「いつからそんなんなの?」

「今日の朝食後から…」

「れなちゃんになんか酷いこと言ったりしてないよね?」

「してないはずだよ」


私は玲奈の事を考えながら、杏葉と一緒に学校に向かう。杏葉は私より少し前を歩いているが多分私に歩幅を合わせてくれているのだろう。

学校について自分の教室に着くと私の横の席で窓の方を見ている玲奈の姿があった。

私は玲奈の方に向かって行き話しかける。


「玲奈、どうしたの?」

「なにが?」


玲奈はこっちを見ようとしなかった。いつもの玲奈とは違い目を見て話すという行動をしなかった。

おかしい、おかしい、おかしすぎる


「ねえ玲奈、ちゃんとこっち向いて話してよ!」


私が玲奈の肩に手を置いて私の方に向けさせる。そうすると玲奈は嬉しいような悲しいようなどっちとも言えない表情をしている。


「ねえ?玲奈どうしてそんな顔してるの?」

「だってお姉ちゃんが私の顔見たら泣けてくるって…それで嫌われたと思って」

「え?…あっ!」


私が朝、玲奈の言葉のナイフによって傷ついた心の時に口走ってしまった事を玲奈がそれを聞いて傷ついてしまったらしい。


「それは違うんだよ玲奈」

「どういう事なの?」

「それはさ朝に、玲奈が私の胸が思ったよりあったと言われて、それに玲奈にロリとか言われてさ、そんな状況下で玲奈みたいにスタイル抜群で胸も大きくて顔が綺麗で可愛いの見たら自分が悲しくなってきてんだよ。だから玲奈が嫌いとか絶対にないからね。大好きだからね」


どんどん涙が溢れてくる。玲奈に悲しい思いをさせたという罪悪感、玲奈の身体を見て自分の身長の低さや胸の無さが顕になっていて、それを自分の声で自分の言葉で出していると泣きかけてくる。


「うわわーーーん」

「お姉ちゃんごめんね!ごめんね」


私達は仲直りをする事が出来た。そのあと学校の授業を終えてからもずっと玲奈と一緒に生活した。それから数時間たって夜の10時になっていた。


「うーん玲奈の部屋で今日も寝ようかな…」


私はこっそりと玲奈の部屋に入りベッドの中に入り込む。玲奈は今日は、いつもより早く寝ているみたいで寝息が聞こえてくる。


「やっぱり玲奈の布団の中あったかい」

「ふふふ来ると思ってたよお姉ちゃん」

「へ??」


玲奈の声が聞こえたかと思えば玲奈は馬乗りになった



「どうしたの〜玲奈?」

「私達は両思いだから問題ないよね」

「いやなにが?」


この後私は美味しく頂かれたのは言うまでもないだろう。この時の私はこれからは玲奈の部屋に行くのは辞めようと思ったのであった。

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お姉ちゃんと一緒 かんからけんわん @hamazatonazuna

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