第15話[アイスクリーム如何っすかー?

やがて三塁とアルプス席の間にある入り口に差し掛かり草刈は手慣れた手付きでドアを開け入場した。

 アイスクリーム売り場のバックヤードには、人の良さそうなメガネの社長と大学生のアルバイトが二人居た。

 仕事内容は、なかなか頭に入らず、ドタバタだったが、歩合制で一個売れば一個につき十五円、百個売れば一個につき十五円が二十円に上がった。

 これだけは頭に入ったから、「アイスクリーム如何っすかあ!?アイスクリームどうでーす?」先輩の見よう見まねだったが、感動的だった。

 幼い頃頃に親父と来たナイターよりも今の方が甲子園球場に参加している! 最初は勝手が分からずドタバタだったが、売り歩き易い広い通路よりも狭くて入り来んだシートの方が、観客も中々辿り着けない。

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