第14話甲子園球場アイスクリーム売りのアルバイト

「実は・・・。」

 夏休みに入って、小遣い稼ぎに草刈英雄の紹介でアイスクリーム売りのアルバイトが決まり、夏の甲子園球場で売ることになり、僕は三塁側アルプススタンドの最前列から最後列の最上段まで上がったり下がったり所謂スタジアムののスタンドを一気にアイスクリーム五十個の入ったアルミのケースをたすき掛けにして登り降りしていたからデニムの摩擦で跨がやられたんだ!と、マリコに訴えたが、「インキンタムシねタカオ?股を見せなさい!」マリコにきつく言われたが、それは勘弁願った。

 アイスクリーム売りのアルバイト初日は、高鳴る胸と共に甲子園駅からダムが崩壊したように怒濤の如く真夏の野球観客群衆が一点に集中して、足早で内野三塁側、アルプスライト側、外野レフトセンター間に雪崩れ込んで行く人々に吊られて僕達は、せかせかと歩い

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