第10話夏目マリコ覚醒

マリコ先生、新しい自分に覚醒したんだね?

ノースショアの荒波にマリコは揉まれ、新しい生命体として覚醒した!


 僕は照間孝雄(テルマタカオ)。菊水山学園の3年生だ。

 商業科専専攻の僕達のクラスは39名、男子は9名だった。

しかも一名が退学し、一名が両足首粉砕骨折で長期入院中だったから男子は一桁の数しか登校してこなかった。


「夏目マリコ(なつめまりこ)です。

みんなと一緒に成長して行きたいです。」

マリコとの出会いは停滞した新入学の4月から真新しさが暴かれ、うんざりとして来た菊水山学園1年生の一学期半ばの担任、大寧周子(オオヤスカネコ)が、産休で一年間勤務しない穴埋めとしてアメリカンハーフの教育実習生夏目マリコが都合のいい教師として、教壇に立った刹那だった。

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