赭坂-akasaka-

暖鬼暖

ーーー


私がここにきて

何年目になるのだろう。

檻に入れられた小鳥のように

一度閉められた扉は開かず

空へ羽ばたくことは許されない。




私が現在住んでいる土地は、

山々に囲まれ山林豊かな村。

「火の坂」といった


古くの由来は、

この村へ来る前の大きな長い坂

そこに夕日が差し込むと

燃えるように坂が赤くなる。

名前の由来は見たものそのままだ。

いったい誰がつけたのか。

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