雨と傘と君

雨と傘と君と僕

雨やみて 水溜まりの中 泳ぐ虫 それを見て笑う 君に恋した

帰り道 傘を閉じ往く 家路まで 置いてかれぬよう 寄り添い歩く

分かれ道 行かないでよと 引き止める もう少しだけ 一緒にいてよ

家路まで 遠く感じる 独りだと いつもと同じ 道のはずだが

帰宅して ふと思い出す 君の顔 早く明日に なれよと願う

朝起きて 心が弾む 支度中 鼻歌交じりで 家を飛び出す

通学路 君を見つけて 舞い上がる そっと忍びて 君を脅かす

怒る君 必死に謝り 許し得る 2人並んで 学校へ往く

昼休み 勇気を出して 君誘う 校舎裏にて 君を待つ

君きたる それでは聞いてて くださいな 最初で最後の 愛の告白

好きでした 初めて帰った あの日から この先ずっと 隣にいたい

沈黙が 1番辛い この瞬間 なんでもいいから 返事を下さい

1分後 沈黙終わり 君はいふ 恥ずかしそうに 私も好きと

幸せな この日々ずっと 続けばいい 何事もなく 君の隣に

初ケンカ 先に言いたい ごめんねと だけども心は 認めたくない

口開き ごめんなさいと 君はいふ 僕もごめんと 仲直りする

2年経ち 明日は遂に 晴れ舞台 生涯一度の ウェディング

純白の ドレスに包まれ お礼する 育ててくれた 両親に向け

君の顔 見ているだけで 癒される 疲れた体に そっとくちづけ