夏の一幕
あ、中学時代の同級生だ。自治会の夏祭りで、隅っこに立ってボーっとしている。
「よっ、久しぶり。お前変わんねぇなぁ」
そう同級生をちょけると、悲しそうに微笑まれた。
「当たり前だよ。死んでんだから」
風が、強く吹いた。
気づいたら同級生の姿はなく、祭囃子と人々の喧騒だけが残されていた。
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