幼馴染が妖怪になってオレに取り憑いてるんっすけど…でもありなんじゃねっ⁉︎
猫の集会
妖怪幼馴染
オレの名前は、
高校一年生。
そして幼馴染の
さすがに高校も別々だし、疎遠になるかなと少し恐れていたが全然疎遠どころかずっとオレのそばに居る。
そして、そんな奈緒美はバイトをしないと宣言している。
…いや、オレはバイトをしたい。
でも、奈緒美がうちに来るから…なんかな…。
奈緒美は、かなり可愛くてモテる。
でも、ずっと彼氏なし。
これはもうオレのこと好きなんじゃね⁉︎
てなわけで、少し探りを入れてみましょうか。
「あのさ、奈緒美」
隣にいる奈緒美にとある作戦開始。
「なに?」
「オレ、バイトしようと思うんだ。」
(えっ、バイト?ダメだよ。ずっと一緒にいようよ〜)的な返事を待っていると、
「ふーん」
の一言で終了。
でも、負けじと、
「なんかさー、裕太が〇〇コンビニにかわいい高校生がバイトしてるっていうんだよなー。そこでバイトして、もし告られたらどうすっかなー。」
と、ヤキモチ作戦開始。
(え…そんなの困るよ。やだよ…)的な返事を待ってみた。
すると、
「あー、ありじゃん⁉︎かわいいなら付き合ってみてそれからお互い知ればいいんじゃないの?」
なんて的確なアドバイスをいただいてしまいました。
…
「あー…、だよね。」
「うん。じゃ、あたしそろそろ帰るわー」
とあっさり帰ってしまった奈緒美。
…
脈なしだった。
じゃあ、なんで奈緒美はバイトしないでオレの部屋に入り浸るの?
節電?
それとも…ここ、図書館だと思われてる?
⁇
わかんねー。
よくわからないけど、やっぱりお金貯めないと免許とれないからバイトをはじめることにした。
すると奈緒美は、オレのバイトが休みの日を聞いて、休みの日だけオレの部屋にくるようになった。
そんなある日奈緒美は、オレとゲーム対戦している途中にいきなり、
「わたしもやっぱりバイトするわ」
と言い出した。
「へっ?なんで」
との質問に意外な答えが返ってきた。
「わたしもさ、いつまでも妖怪みたいに和人に取り憑いてるわけにもいかないからさ」
と淡々と話し出した。
えっ⁉︎
妖怪…取り憑く⁉︎
よくわけがわからなかったけど、奈緒美はオレに取り憑いてたのか。
まさかの返事にオレは、
「あー、なら頑張れよ」
としか言えなかった。
後からよくよく考えると、
「いいよ。妖怪でもなんでもいいから奈緒美は、ずっとオレに取り憑いててよ。」
といえばよかったなと、猛反省。
なので次の日、
「なぁ、奈緒美…その…オレ妖怪好きだよ」
と遠回しに告白。
すると奈緒美は、目を輝かせて
「えっ⁉︎マジ?なんの妖怪⁉︎」
とハツラツとした。
…あー、通じてねー。
なのでとりあえず、
「カッパとか小豆洗い…。」
と答えると
「えっ⁉︎すごっ!カッパのアイテムキュウリだし、小豆洗いのアイテム小豆じゃん。あー、わたし小豆のアイス食べたくなってきたぁ」
なんて話がどんどんズレ出した。
奈緒美の思考回路妖怪じゃね⁉︎
奈緒美は…ある意味妖怪かもしれないと思った。
そんな妖怪奈緒美は、ほんとにバイトをはじめた。
そしてどんどんすれ違う生活…かと思いきや、毎週水曜日は休みにしようよと言われて毎週水曜日、奈緒美はオレの部屋に来るのだった。
やっぱり奈緒美ってオレのこと好きなんじゃね⁉︎
てなわけで、またヤキモチ作戦開始。
「なー、奈緒美。」
「んー?」
「オレ、バイト先で告られた。」
(かなしい顔をしながら、えっ?で、返事はっ)
的なのを待っていると、
「あー、わたしも学校とバイト先で告られたわ」
とさらっというじゃねーかよっ‼︎
「は?で、返事は⁉︎まさか彼氏できたとかないよね⁉︎」
…かまかけたらオレの方が必死になってしまった。
あはは…
すると冷めた目で
「断ったよ」
と。
ホッ。
…
でも、なんで⁉︎
こんなにかわいいのに、なんで彼氏つくらないんだろう⁉︎
男に興味なし⁉︎
奈緒美がよくわからない。
そんな意味不明な妖怪…いや、奈緒美は大学生になってもオレと居れる時間は、ずっとオレの隣にいる…。
でも、ちゃんとバイトもしてるし大学にも行く。
オレは…もう取り憑かれてるわけじゃない⁉︎
…でも、なんでオレのそばにいつもいるんだろう…⁇
ここは、もうヤケクソ。
「なー、奈緒美」
「なに?」
「奈緒美ってさー、オレのこと好きだろ?」
とストレートに聞いてみた。
「そんなわけ…」
ないよなー。
と落ち込みモード。
すると、
「そんなわけ…ある」
と言い出した。
へっ⁉︎
今なんて⁉︎
あー、こいつ最強のツンデレだった⁉︎
「いつから?」
「ずっと…ずっと好きだったよ」
なんていうじゃねーか‼︎
かわいいかよっ‼︎
オレは奈緒美を抱きしめた。
「なんでもっと早く言わなかったの?」
「言えるわけないじゃん。」
「なんで?」
「だって、わたしなんの取り柄もないし…かわいくないし…」
なんて言い出しました。
はいっ?
どんだけ自己評価低いんだよっ⁉︎
「奈緒美は、妖怪のなかで一番かわいいよ」
と改めて抱きしめた。
すると、
「うん。ありがとう」
とオレにギュウする奈緒美。
妖怪を受け入れた…。
そこ、否定しないのかよーー‼︎
ま、かわいいから許す‼︎
「奈緒美は、ずっとオレに取り憑いてろ。」
「うん。そうする♡」
かわいい幼馴染妖怪の彼女ができました。
ギュ〜ウ♡
おしまい。
幼馴染が妖怪になってオレに取り憑いてるんっすけど…でもありなんじゃねっ⁉︎ 猫の集会 @2066-
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます