女神さまのお願いだろうと勇者ポジだけは御免です~異世界召喚ボーナスとしてチート能力貰ったけど危ない事に首を突っ込みたくないので全力でテンプレ展開回避します~
第1話『その異世界召喚、お断りさせて頂きます』
女神さまのお願いだろうと勇者ポジだけは御免です~異世界召喚ボーナスとしてチート能力貰ったけど危ない事に首を突っ込みたくないので全力でテンプレ展開回避します~
@smallwolf
第1話『その異世界召喚、お断りさせて頂きます』
「パンパカパーンッ。おめでとうございます
見慣れない真っ白な部屋の中、訳の分からん事を言ってのける少女。
正直、
俺はただいつも通り大学終わりに直帰して家でライトノベル読んだりアニメ見たりと優雅に過ごしていたはずなのに……なんでこんな状況に?
目の前に居るのは明るいピンク色の長い髪の少女。
年齢は俺より少し下くらいか?
どこぞの踊り子のような、白い民族衣装のようなものを
その姿はどこか神聖さすら感じさせられるものだった。
少女はなぜかうっすらと額に汗を滲ませながら、探るような視線を俺に向けてきていた。
そんな少女に俺は尋ねてみる。
「えぇっと……すみません。とりあえずあなたは誰ですか? そんでもってここは――」
「私は夜の女神よ。特別にノクティス様って呼ぶことを許可するわ」
ない胸を張って尊大に言い放つ自称女神様。
確かに神聖さは感じさせられるのだが、いきなり女神だと言われても
「――誰が自称女神でない胸よ。下らない事ばっか考えてると天罰与えるわよ」
「心を読んだ!?」
おっとマズイ。
どうやらこれモノホンの女神様らしい。
やはり神様となるとなんでもアリなのか。ノクティス様というこの女神は俺の心を読めるみたいだ。
あまり変な事は考えないようにしよう。
「そうする事ね。それでここがどこかって話だけど……ここは天界と地上の
「現世と冥界の狭間……つまり今の俺は半分だけ死んでるみたいな状況って事か」
なるほど分かりやすい。
で? どうして俺はそんな所に居るんだ?
「最初に言ったでしょう?
俺の心を読んでいるからだろう。
俺が疑問を覚えると同時にノクティス様がそう答えてくれた。
「異世界に召喚された一般人が勇者として異世界を救う。そういう話、あなたも好きでしょう? 喜びなさい、あなたはその当事者となれるのよ」
異世界を救う勇者。
確かにそういう物語は大好きだ。
何の能力もない一般人が知識やら貰ったチート能力やらを駆使して異世界の魔王とかを倒して世界を救う。
その過程で仲間や彼女のような大切な存在が出来て……そんな物語に憧れなかったかと言われれば嘘になる。
しかし…………。
「丁重にお断りさせて頂きます」
「そうよ。それもあなたが見て来た作品みたいなちゃちなチート能力を貰えるとかじゃなくてすんごいのが……今なんて?」
俺が断りの言葉を告げると、なぜか女神ノクティス様は固まったように動かなくなった。
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