梅雨の詩集『レインドロップス』

七草かなえ

第1話 雨天決行

どうして遠足をこの時期に設定したの

おあいにくさま 雨天中止

教室全員 しらけ顔 


せめて せめて せめてさ

順延にしてくれたら

まだよかったのに


僕らの人生一度きり

空のご機嫌いちいち気にしていたら

賞味期限は切れてしまうよ


水たまり蹴って走りだせ


雨天決行の青春タイム

カミナリよりもでかい声で

溢れてくるぜんぶを叫んだ


雨、雨、濡れる

雨、雨、冷える

雨、雨、雨、

嗚呼 関係ないさ 雨天決行


輝く未来という遊園地へ

片道切符で遠足に行こう

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