観察記録Ⅱ *〇〇*

*〇〇*


 ☆月◇日


 奈々子ちゃん、ライブに来てくれました!


 無事に当選してたんだね。良かった良かった。


 なんて、知ってたけど。


 盗聴器とカメラで、当選メールが届いて狂喜乱舞している姿を観てたし。


 あんなに喜んでくれるなんてねえ、ホントにこの仕事をしていて良かった。


 ライブでもさ、声は聞こえなかったけど、一生懸命叫んでくれていたの知ってるよ。


 ずっと観てたもん。


 最近私たちのグループは波に乗ってる。


 人気もうなぎ登り。


 嬉しいことだけど、ライブの倍率が上がっちゃったのは残念。


 奈々子ちゃんが来てくれないライブなんて楽しくない。


 そりゃファンに会えるのは楽しいよ。


 でも、奈々子ちゃんが来てくれないと物足りない。


 私のことを一番見てくれているのは貴女だけだから。


 今日も貴女の家に行くからね。


 夜中になっちゃうけど。


 きっと部屋の電気は消えてるだろうけど。


 別にいい。


 ただ写真を撮りたいだけだから。


 自己満足。


 どんなに疲れていても、貴女がそこにいるだけで疲れが吹っ飛ぶんだよ。


 よしっ、そろそろ行きますかあ。


 てか、このノートも11冊目に突入!


 これからもどんどん書きますよ。


 あとさ、部屋に貼りまくった貴女の写真。


 1mmの隙間なく貼っているんだけど、流石に貼るところがなくなってきた。


 トランクルームを借りようかな。


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