【第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部】／藤光

さらさらと温かい雨一面に降り注ぐ朝花じゅうたん

さらさらと温（あたた）かい雨（あめ）一面（いちめん）に降（ふ）り注（そそ）ぐ朝（あさ）花（はな）じゅうたん

（花じゅうたん）

　桜の咲く頃になると水がぬるむというか、なんとなく温かく感じられます。食事終わりに食器を洗っているとわかりますよね。桜の花を散らせてしまう雨も、冷たくはなくて温かく優しく花に散りどきを告げます。なので桜は唯々諾々と雨に促されるまま散ってゆくのでしょう。