第116話 春に待っている


玄関先の梅が

すべての葉を落とした


残されたのは細い

骨みたいな枝だけで

こんな姿で寒い冬を

どうやって乗り切るのかと

毎年毎年思うけれど


それでも春にはいつも

小さな葉が生まれてくる

命は巡っているんだなと

枯れたような幹に触れる


また春に待ってるよ

きっと訪れる目覚めのときを

また春に待ってるよ



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