第106話 黄色い葉


黄色い葉

風に揺られてくるくる踊る

まだ早い冬の

淡い陽射しの中

目を細めて

見えるのはきっと夏の残像

触れる空気は

日増しに冷えてゆく

この手から

音もなくこぼれ落ちたもの

拾い集めて

また胸に抱いて

黄色い葉

行く先もわからないままで

転がる道の先

涙はいらないよ

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