第49話 とある満月の夜


ヘトヘトの体で

ベランダから見上げた空

圧倒的存在感で

こちらを見下ろしている


いや、見てさえもいないだろう

こんなちっぽけな存在

ただ孤高なまでの輝きで

今日の空を支配するから


せめて近づきたいと

手を伸ばす私は

こんなにも無力で

あなたに焦がれている

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