第12話 恋人の日/『宣言』

一緒に暮らし始めて間もないけど、同居人なんてドライなものじゃない。

夜のコミュニケーションも頻繁にとっているし。

それに、ただの友達と嘘つくのは自分達の関係を否定しているようで……

「俺の恋人です」

彼は、さらりと僕を紹介した。

カミングアウトの衝撃よりも、恋人という甘い響きに酔った。



◆6月12日は「恋人の日」/6月12日作

#140字小説『宣言』

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