空の塔 帰還編のあらすじ超圧縮

YachT

帰還編

 2070年代、人類は太陽系全体を探査できるようになっていた。そして木製の衛星エウロパに続き、冥王星で見つかったエイリアンテクノロジーによって技術は多いに進んだ。放棄されたエイリアンのテクノロジーを修復する事に成功したが、謎の霧と赤い砂が太陽系全体を汚染し人類を脅かした。混乱の中、資源競争と陰謀を信じた人々により戦争が起きたが、汚染によりそれどころでは無くなり、自然消滅という形で2123年に終戦した。

一方2110年、「博士」は、“機関”に所属し汚染を消し飛ばす事の出来る技術を、エイリアン文明から持ち帰った。一部の人類を残して博士を含む1万人弱の人々は方舟と呼ばれるコロニーへ避難。25年間の凍結を経て地球に帰還する。“英雄”となった博士は、友人たちとの時間のずれと、自身が寝ている間に死んだ友人たちの存在に悩み、今を生きる事に対する気力を失っていた。しかし、生き残った友人二人と復興の兆しを見た博士はだんだんと希望を取り戻し、自らの人生を送っていく事を考えるようになる。

 博士の貢献により建造が進んだタワー。これを起動できれば汚染を消し飛ばす事が出来る。そう期待された。確かに汚染は消されたが、大きな問題が発生した。汚染に対して耐性を持ち、かつて汚染された場所での探査に従事した人々への甚大な健康被害が生じたのだ。汚染への耐性は汚染への順化であり、汚染除去の波動は彼らの体を蝕んだ。せっかくここまで努力してきたのにそれが報われない結果となったのだ。

 機関はこれに対し、汚染除去の技術に関しての理解を深めるために、再びエイリアン文明を探査する事を決定する。博士はあの場所へ戻る事に忌避感を示したが、戦中の、付け焼刃で戦う機関とは異なる様子を見て考え直し、自らの力を貸す事に同意する。自分が生きるために、またもう一度あの場所へと足を踏み入れるのだ。

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