推しカツ!

@sin0066

第1話 日常

ここ新宿の歌舞伎町。

キャッチ「お姉さん、ホストどう?安くしとくよ!」


キャッチその2「君可愛いね!良かったらうちでいい仕事紹介してあげる!」


キャッチその3「今飲みとかどう?安くしとくよ!」


女の子の心の声「うっさいなぁ、しつこいんだよ」

ひときわ目立つ可愛い服と童顔な愛くるしい顔の女の子、立ち行く人はすかさず呼びに来るのだ。


ここで自己紹介。私の名前は相峰 凛。19歳、若くして両親がいない可哀想な女の子です。

兄が健人って名前でライヤって偽名でホストしてる糞野郎。

兄に少しお金貰いながらネットカフェで生活しているいわゆる難民ね。

兄のところにくればなんとかなると思ったけど、現実は甘くない。


いっそのこと死にたい、そう思う日々。

中年おじさん「お、君が凛ちゃん?凄い可愛いね、惚れぼれするよ」

凛「そうです、じゃ1時間2万ね」

中年おじさん「まぁまぁ、楽しもうよ。ほらおじさんが美味しいところ連れてってあげるよ」

パパ活してお小遣いをかせいでいた。

本番無しで単なる食事や買い物に付き合えばお金が貰えるラッキーなパパ活。


中年おじさん「ここ、いこうよ!バーなんだけどちょっとした料理も出て美味しいところ」

中年おじさんは扉を開けて女の子が通るのを待っていた。

中年おじさん「ほら、おいで。おじさんが押さえているうちに」

凛が通るとわざと出っ張っているお腹を背中に押し付けてきた。

気持ち悪い、そんな気持ちでお店に入った。


店長「いらっしゃい、どうぞこちらの席に。お二人さん何にしますか?」

中年おじさん「ここはリッチにワインを2つ頂こうかな、あとかき揚ね」

店長「かしこまりました」

中年おじさん「ここのかき揚げは絶品に旨いんだ!ぜひ食べてよ」

どのくらいたっただろう。

気持ち悪いオッサンの下らない話をいつまでも聞かされている気分は最悪。

中年おじさん「それでさぁ、この前もゴルフで〜」

凛の心の声「うわー、それこの前も聞いたやつー。ダルいからトイレいこ」


凛「ちょっとお手洗い行きます」

中年おじさん「あ、そう。いってらっしゃい」

凛がトレイに行った隙におじさんは睡眠薬をワインに仕込んだ。

大抵の場合、普通の女の子はお持ち帰りパターンになるが私はそうはいかない。

凛「戻りました~」

中年おじさん「凛ちゃん、長かったね。大丈夫?」

凛「大丈夫、大丈夫。続けて」


凛はワインを飲み、おじさんが話ながら口元がニヤついてるのが分かった。

しばらく時間が立ちウトウトと眠くなってきた。

中年おじさん「じゃあそろそろお会計しようか」

店長「その子大丈夫ですか?タクシー送りましょうか?」

中年おじさん「いえいえ、私が送ります。お会計を」


中年おじさんの心の声「よっしゃーー、ホテル行ってヤり捨てよう」

中年おじさんがお会計を済ませた時に横からホストらしき男が近づいてきた。

凛の兄 健人「ちーす、うちの可愛い妹がお世話になってまーす。18時からこの時間にいるから12万ごちになりまーす」

中年おじさん「は?ふざけるなよ!なんだテメー!!」

健人「あー、こいつの兄っすよ。証拠もあるんで逃げられないっすよ?はいお金」


中年おじさん「こ、このガキ...」

中年おじさんは床に12万を叩きつけた。

健人「まいどー、ほら凛いくぞ」

凛は健人におんぶされながら帰った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

推しカツ! @sin0066

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ