これからも一緒にお風呂入ろうね!


  *


 幼く見える少女と幼く見える少年が一緒のお風呂に入っている。


「えへへ、あったかいね」


「そうだね……」


 ふたりはお湯に浸かりながら、のんびりとしていた。


 だが、少年はどこか落ち着かない様子でそわそわとしている。


「……ねえ、どうしたの?」


 少女は不思議そうに首を傾げる。


「い、いや……なんでもないよ」


「ふーん……?」


 少年の言葉に少女は少し怪しみながらも、それ以上は追及しなかった。


「そろそろ出ようか」


 しばらく浸かっているうちに、少年は逆上せそうになっていた。


 このままでは倒れてしまうと思い、お風呂から上がることを提案する。


「うん! じゃあ、私が背中流してあげる!」


「えっ!?」


 少女はそう言うと、湯船から出て少年の背中を洗い始める。


 突然の提案に驚きを隠せない少年だったが、少女が楽しそうだったのでそのまま洗われることにした。


「痒いところはないですかー?」


「……大丈夫だよ」


 少女の楽しそうな様子に、少年は苦笑いしながら答える。


 それからも、少女による少年の背中流しは続いた。


 そして、ようやく終わりを迎えた。


「はい、おしまい!」


「ありがとう」


「どういたしまして!」


 ふたりは湯船へと戻り、再びゆっくりと温まる。


「ねえ……」


「なに?」


「これからも一緒にお風呂入ろうね!」


「う、うん……いいよ」


 嬉しそうに笑う少女に、少年は戸惑いながら頷く。


 こうして、ふたりの仲はさらに深まったのだった。

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