愛になるまで

桃口 優/再起を目指す作家

二十首連作短歌

駅のホーム。「おはよう」という四文字がただ言えなくて君を見つめる。


「またね」ってあいさつなのに嬉しくて明日が来るのが楽しみになる。


どんな時も全力で挑むのがいつもまぶしくて恋していた。


おやすみと電話を切るとすぐにまたあなたの声が聞きたくなる。


放課後にあなたを見つけ「大好き」と、ただその言葉しか言えなかった。


告白に胸の奥が熱くなる。だって僕も君が好きだから。


いつの間にか夜が明けていて君とならいつまででも話していられる。


水色のロングスカートを「かわいいね」とはにかみながらほめてくれた。


星見上げ「きれいだね」と言いながらあなたと初めて手をつないだ。


ずるいよ。私ばかりがきゅんとする。今の笑顔は反則だから。


会う度にどんどん君を好きになる。僕にどんな魔法をかけたの?


かわいいと笑うあなたが浮かぶから初めて買った揺れるピアス。


おそろいのものがほしくて初めておねだりしたドットのパジャマ。


一生あなただけを愛すると愛し続けると君に誓うよ。


あなたに出会うために私は生きてきたと心から思う。


結婚後「ママ」と絶対呼ばれたくない。寂しいから。


恋してた頃より今の方が断然君のことを愛している。


あなたは夫であり親友だ。どんなことも話ができる。


初恋じゃなくていいの。あなたの最愛の人に私はなりたい。


変わらない思いがあると人生をかけて僕が証明するよ。

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