間違いには違いなく

雨季志昇

遺されたものたち

もうあの日のことを語れる人は少ない。

とても、少ない。

語ることで何かが開示されるだろうか?

只の興味本位の野次馬が目をらんらんとさせて貪るくらいか。

それでも語らないことには、語ってみないことには収まらぬ何かがあるのも確か。

何も求めてない。

ましてや救いなど。

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