第5章103話:ラスボス2
ケンタウロス・クイーンは、地を蹴って、こちらへ突っ込んできた。
「ッ!!」
ケンタウロス・クイーンが、私に向かってハルバードを薙ぎ払う。
クイーンの豊かな筋肉とハルバードの重量が合わさり、とてつもない轟風をまとった一閃だ。
私はジャンプして、それを回避する。
ハルバードは空振ったが、遅れて凄まじい風圧が周囲に巻き起こった。
砂塵が吹き荒れる。
しかし、次の瞬間。
「っ!!」
ケンタウロスクイーンが槍の連撃を放ってくる。
(これはまずい!)
ケンタウロス・クイーンの攻撃を回避するのは難しくはない。
それほど速い攻撃ではないからだ。
ただ、ハルバードのサイズがデカいせいで、回避するためにはどうしても大きく避けなければいけなくなる。
しかも風圧が飛んでくるので、回避するのも受身を取るのも容易ではない。
(避けるだけじゃなく、受けることも考えたほうがいいね)
あんな巨大なハルバードを受けるのは勇気が要ることだが……
回避だけでかわし続けるのは限界がある。
うん、受けよう。
「ヅァアアアアアッ!!」
とケンタウロスクイーンが気炎をあげながらハルバードを振り回す。
「ハァッ!!」
ケンタウロス・クイーンの薙ぎ払い。
今度はかわさない。
私は、バスタードソードで、その薙ぎ払いを受けた。
ゴレムソードとハルバードが接触。
瞬間、耳をつんざくような極大の轟音とともに、爆風のごとき風圧が周囲に炸裂する。
「く、ぬぬ!!」
私は歯をくいしばる。
重すぎる斬撃だ。
さすがに受けきれず、後ろに吹っ飛ばされる。
「くっ!!」
だけど……
転ばず、なんとか踏みとどまった。
(防げた……!)
綺麗な形ではない。
けれど、大崩れはせずに攻撃を処理することができた。
「次はこっちからいくよ!!」
私は足元を爆発させるような勢いで、地を蹴り、ジャンプする。
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