第4章79話:蛇

雨が降っていたので、その日はやり過ごして……


翌日。


朝。


晴れ。


私は、岩魔石を手に入れるため……


支度をして、家を出た。


雨あがりの清新な空気が、辺りに満ちている。


森を歩き、草原を歩き、岩場を抜ける。


ナツハ森林を越えて、ゴレム荒野へ。


まずは【ゴーレムソード】の切れ味を確かめるべく、テキトーにゴーレムと戦ってみる。


「ゴオオオオ!!」


「ハァッ!!」


突っ込んでくるゴーレムと交差するように、剣を走らせる。


(お……)


するり、とバターでも切り裂くかのように。


滑らかにゴーレムの身体を薙ぎ払った。


斬られたゴーレムが崩壊する。


「ゴーレムソード、かなり強い」


攻撃力と切れ味が、ダレンソードとは段違いだ。


これなら【強刃撃】なんて使わなくても、楽勝でゴーレムを狩ることができる。


ゴーレムは経験値が美味しいので、積極的に狩っていきたいところだ。






ゴレム荒野を進む。


目に付いたゴーレムは、片っ端から狩っていく。


素材も、もちろん全て回収だ。


……で。


しばらく荒野を歩くと。


なにやら岩石や岩壁が並び立つ、峡谷のようなところにやってきた。


(たしか、青く光るポイントを掘れば、岩魔石を採掘できるんだっけ……)


ルリアさんの言葉を思い出しながら、私は周囲の探索を始める。


そのときだった。


「シャアアアアッ!!」


背後で威嚇の鳴き声をあげる声がした。


蛇である。


2メートルぐらいのデカさのある、巨大なガラガラヘビ。


なるほど。


ゴーレムの次は、蛇か。


鑑定してみる。




◆◆◆


【アランドスネーク】

乾いた大地を好む蛇の魔物。

食べられる。


◆◆◆



この巨大ガラガラヘビは、アランドスネークという名前らしい。


食べられるのかぁ……


うーん。


魔物とはいえ蛇。


正直、食べたいとは思わない。



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