第4章77話:罠

一週間後。


ルリアさんがやってくる。


リビングに招いて、コーヒーを飲む。


「はぁ……やっぱりコーヒーは落ち着くわね」


と、ルリアさんがホッとしていた。


彼女が飲んでいるのは、コーヒーにミルクを落としたカフェラテである。


私は微糖コーヒーを作って、飲んでいた。


ルリアさんが尋ねてきた。


「それで……ゴーレムを倒したんだっけ?」


「はい」


と、私は肯定する。


ルリアさんがさらに聞いてくる。


「どんな感じだった?」


「ルリアさんがおっしゃっていた通り、楽勝でした。強刃撃があれば、スパスパ斬れますし」


「それはよかったわ。目標達成できてよかったわね」


「はい」


「あの荒野を探索できるようになったのなら、」


と、ルリアさんが前置きして言った。


「つるはしでも作って、岩魔石がんませきというものを採掘するといいわよ」


「岩魔石?」


「ええ。荒野の岩石に、青く光る部分があって、掘れば岩魔石を採掘できるの。ソレを使えば【爆撃罠ばくげきわな】という特殊な罠を作ることができるわ。踏んだり触れたりしたら爆発するトラップよ」


踏んだり触れたりしたら爆発する罠……


地雷みたいなものかな?


「威力が高く、ゴーレムでも一撃で倒すことができるわ」


「な、なるほど……それは強力な罠ですね」


ゴーレム級のモンスターを一発で倒せるなら、大抵の魔物は瞬殺することができる。


あちこちに罠を仕掛けておけば、経験値の荒稼ぎができるだろう。


「わかりました。教えてくださってありがとうございます。その岩魔石というものを探してみます」


「そうしてみなさい」


と、ルリアさんは答えた。




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