第4章75話:ゴーレム再戦

翌日。


朝。


家を出る。


森や草原を歩き……ナツハ森林を踏破して。


【ゴレム荒野】にたどりつく。


むきだしの大地。


乾いた風が吹きすさぶ荒野に、ゴーレムたちが巡り歩いている。


私はダレンソードを取り出し、右手に握る。


(前回は全く歯が立たなかったけど……)


去年、ゴーレムと戦ったときは。


こちらの攻撃は通じず、相手の攻撃に吹っ飛ばされた。


しかし、あれから私はレベリングをおこなった。


今回はきっと、善戦できるはずだ。


(いくよ!)


と、私は意気込んで。


駆け出す。


一番近くのゴーレムに向かって、突っ込んでいく。


「……!」


ゴーレムが、私の接近に気づいて、目を向けてきた。


のそのそと走り出し、こちらへ向かってくる。


両者、至近距離まで接近し――――


まず、ゴーレムの攻撃。


「ゴォオオオオ!」


ゴーレムのパンチが炸裂する。


それを私は、ダレンソードの腹で受けた。


やっぱりゴーレムの攻撃は重い。


でも。


(耐えられる……!)


去年は吹っ飛ばされたが、今回は、ザザッと多少後退させられただけに留まっている。


受け止めることができた!


私は、確かな進歩を感じた。


さあ、ここから反撃だ。


「ハッ!!」


呼気をひとつ。


私は、脳内でスキルを唱える。


(強刃撃……ッ!)


1.5倍の攻撃力を持つ斬撃スキル――――強刃撃。


そのスキルを唱えた瞬間、ダレンソードの刀身に淡い赤色のオーラが灯る。



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