第2章30話:お風呂でのんびり振り返り



夜。


夕食を食べてから、ルリアさんが帰還していく。


私も食事してから、お風呂に入った。


湯舟に浸かりながら、右手にはビールを用意する。


横にはナッツを置く。


ビールを飲んで、ナッツを食べる。


はぁ……。


極楽。


超絶リラックスタイムだ。


やっぱり無人島のお風呂って、優雅だよねぇ……。


「今日はなかなか濃厚な一日だったな……」


ぽつりとつぶやく。


今日一日で、罠の仕掛け方と魔物の解体方法を覚えたし、レベルアップも経験した。


濃密な一日だった。


(これで今日から経験値を獲得して、どんどんレベルをあげられるね)


レベルが上がれば、できることが増える。


魔物と戦えるようになるし、何より、島の奥にも進むことができるようになるだろう。


現在、島のこっち側の浜辺付近しか攻略していない。


島の中央や反対側には何があるのか、探検してみたかった。


(まあ、探検はもっと先になりそうだけど……)


私がしばらくやるべきことは、ひたすら罠でホーンラビットを狩ることだ。


次にルリアさんが来るのは、また半月後なので、それまではホーンラビット狩りしか行うつもりはない。


それが一番安全だということもあるが、そもそも私は武器を持っての戦い方を知らない。


戦い方については、次にルリアさんが訪れたときに教えてもらうしかない。


だから、そのときまでは罠で狩りをしてレベルアップだ。


(でも、レベルアップって面白いね……目に見えて成長がわかるからかな)


そんなことをぼんやり思う。


ついついステータス画面を開いて、取得経験値を確認してしまう。


経験値はメーター表示になっていて、オレンジ色のバーが左まで満たされると、レベルアップとなる。


さっきは少ししかなかったバーが、現在は、半分ぐらいまで伸びている。


これはつまりホーンラビットが死んで、私に経験値が入ったということだ。


この経験値バーが伸びているか気になって、さっきから、ついステータスオープンをしてしまう。


私、前世でもゲームとか好きだったからな……。


こういうのを見ると、つい極めたくなっちゃうんだよね。


ちなみにルリアさんによると、レベルは上限99だ。


そして100レベルに達すると、ステータスを引き継いだ状態でレベル1になるらしい。


そうなった状態を【第二位階】と呼ぶ。


第二位階のレベルが100レベルに達すると、またレベル1になる。これが【第三位階】だ。


このようにして、100レベルごとに位階が一つ繰り上がり、ステータスはどこまでも伸びていくのだとか。


(明日はもっとガンガン罠を仕掛けて、ホーンラビットを狩りまくろう)


そう意気込む。


ルリアさんが言うには、魔物はいくら狩ってもリポップするので、うっかり絶滅させてしまうことはないらしい。


だから好きなだけ狩って構わないのだとか。


それならホーンラビットを倒しまくって、レベリングしまくってやろうじゃないか。


(明日から楽しみだね)


島に来てから、ずっと快適で、楽しい毎日だ。


でも、今後もっと楽しくなる予感が、胸を渦巻いていた。




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