第4話
後は帰りのSHRを待つだけだと身構えると、
隣の席の三橋さんが肩を優しく叩き話しかけてくれた。
「ねぇ、君、消しゴムを拾ってくれたよね。」
「うん。そうだけど。なんで分かったの?可笑しいな。気づかれないように置いたのに。」
「なんとなくかな。消しゴムが落ちたのに気づいたんだけど、探してもどこにも無くてね。君って隣の席だったし、もしかして拾ってくれたのかなって。」
「そうだったの。速い速度で転がってったから中々気づかないと思う。」
「えー!!そうだったんだ。ありがとう!!!あの、良かったらなんだけどテストが終わったら一緒に出掛けない?」
「うん、良いよ。」
「やったー!!!じゃあ来週の土曜日にでも行きましょ。」
「来週の土曜か、予定ないし大丈夫よ。」
「じゃあ決まりね。後は来週にゆっくり決めてこうね。」
「うん!!」
先生が教室に着き帰りのSHRが始まり、話は淡々と時計を見る暇なく終わってしまった。
ここのクラスの担任、授業は長い癖にHRとかは、終わるの早いんだよな。
不思議な先生だ。
よし、家に帰るか
学校を出て最寄りの駅まで歩いてく。
思わぬことをきっかけに、三橋さんと来週の土曜に遊びに行く事が決まり内心嬉しくて仕方ない。
単純だが偶には心のマスクを外しても良いのかな。
心のマスク 耀月菊 @kuro35
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます