第16.5話 雰囲気の変化と呼び捨て
今回は女子クラスメイト3人衆から見た視点を入れています!!
初めての試みとなりますので良ければご感想お願いします。
―――――――――――――――――――――――――
〈クラスメイト視点〉
キーンコーンカーンコーン・・・
蘭「ふぅ・・・やっと終わったか。陽葵~どこまでできた~?」
ぐで~ん
陽「えっと、問題5までですね!」
蘭「え?早くない?私まだ問題3-2なんだけど・・・?」
陽「あ、そこ飛ばしました。わからなかったので・・・えへへ」
テレテレ
蘭「そっか陽葵くんは飛ばしたんだ・・・私も迷ったんだよな~」
陽「不安になりますよね~」
・・・・・・・・・・・・
「…ねえねえ、あの二人週明けから雰囲気違わない?」
「…わかる~・・・え、まさか一線超えちゃった!?」
「…マジ!?私たちの蘭お姉さまが!?」
「…いやでもあの神戸くん相手なら十分アリじゃない?なんかこう、逆カップル感があって似合ってるよね。」
「…それはそう。神戸くんもさ~・・・あの身長で冴えない系でも生意気系でもなく純粋系でしかもめぇっっっちゃかわいいんだよね。」
・・・・・・・・・・・・
蘭「・・・さあさあお待ちかね、本日のお弁当は?」
陽「そんな大げさな。」
蘭「何を言う!私の1日最大の楽しみなんだぞ!」
陽「あら、そうなんですね?ならもっと気合を入れて作らないと・・・」
蘭「それはやめてくれ。私の胃袋が陽葵の料理しか受け付けなくなる。」
陽「だから大袈裟ですって。」
「…え、マジで神戸くんがお弁当作ってるんだ・・・」
「…そういえば最近になって蘭お姉さまの肌つやが1段上がったような気がしてたんだけど、もしかして理由ってあのお弁当?」
「…そんなことない、って言いたいところだけど可能性はありそう。」
「…神戸くんって女子力が高いっていうかさ、家庭力めちゃくちゃありそうだよね。」
「…わかるわ~それ。もはや神戸くんが彼女というか妻。」
「…だからこそイケない雰囲気があるしだからこそ許せる。」
「…それな。」
・・・・・・・・・・・・・・・
パカッ
蘭「おぉ~今日もめっちゃおいしそう・・・ん?見たことない料理があるぞ?」
陽「お、よく分かりましたね!今日は新メニューを入れてみました!」
蘭「これは・・・たまごとほうれん草を揚げてるのか?え、めっちゃおいしそう・・・いただきます」
陽「召し上がれ。」
蘭「ん!おいしい!!」
陽「お口に合ってよかったです。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「…何あのお弁当。」
「…器は普通の弁当箱なのに中に入ってるおかずがヤバイ。」
「…おいしそうが過ぎる。なんかもう輝いてるよね!」
「…そりゃ美味しいだろうよ・・・てかさ、神戸くんのお弁当であんまりな顔してる蘭お姉さま見たことないよね。」
「…あ~・・・確かにそういえばそうかも。好み教えてもらったのかな?」
「…ありそう。蘭お姉さまのことだから何でもない風に『これ好き』みたいに言ってそう。」
「…あ~、想像つくわ。でもさ多分お姉さまも世間話程度にしか言ってなかったんだけど神戸くんが覚えてた、みたいな。」
「…神戸くんってさ、もしかして理想の彼女なんじゃない?」
「………確かに。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
蘭「・・・もしかしてさ、陽葵って私の好み知ってる?」
陽「いえ、知りませんよ?まあ予想はついてますけど。」
蘭「予想はついてるんだ。・・・え、私お弁当をお願いしてからまだそんなに経ってないよね?」
陽「まだ材料費は頂いてないので一ヶ月は経ってませんね。」
蘭「その間で私の好みがわかったの?」
陽「大まかにですけどね~。ソースやマヨネーズより醤油やお出汁を使った料理が好きなのはわかってます。あと卵焼きは甘くない方が好きですね?」
蘭「・・・うん、合ってる。」
陽「あとマヨネーズと味噌はあまり好みではなく、好きなお肉は鶏もも肉と豚バラ肉。魚は青も白も両方好きだが鮭が一番好き。」
蘭「・・・その通り。」
陽「野菜はネギ類以外は大丈夫でほうれんそうのお浸しが好き。そして甘いおかずはあまりご飯が進まないから好きじゃない、くらいですかね?」
蘭「よし結婚しようか陽葵。」
陽「!?・・・考えておきます。」
蘭「!!!???」
・・・・・・・・・・・・・・・
「…好み言ってなかったんだ。」
「…確かにねぎ系以外は全部大丈夫みたいなこと言ってたね。」
「…え、ねえねえ二人は結婚については触れないの?」
「…てかさ、一ヶ月以内に好み見抜く神戸くんヤバくない?」
「…うん。並の男子じゃないね。私たちレベルの観察眼を持っているのかも。」
「…ねえねえ結婚は?考えとくとか言ってたけど。」
「…それに大まかにっていう割には大分細かかったよね。」
「…うん。大まかにっていう割には卵焼きの甘い甘くないとか好きなおかずとかも知ってたもんね。」
「…結婚のことには触れないんだね?」
「・・・・・・」
「そっかぁ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
蘭「(なんかさっきから聞こえてくるなぁ・・・しかし私と陽葵の仲が広まるのはいいことだ。いいことなんだが・・・なぜ私が陽葵が呼び捨てしているのに気づかない!?)」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます