コミュ障が転生して異世界言語がわからなかった話
クチナシ
第1話 typical boy
孤独の解決方が解らない。
慰めにしかならない。
酒を飲む。ただ、他人がいる所で
1人になる。
早い時間に居酒屋へ行き、モツ鍋を食べ
ビールを流し込む。日本酒を飲む。
酔っ払って、嘘を混ぜた上辺過ぎる会話をする。
途中、煙草でも吸いながら我に返る。
金の無駄ではないか。
雨脚が強くなってきた。
リニューアルをし、真新しい居酒屋に別れを告げ
barへ行く。
1人で行くbarも好きなのだ。
カウンターの端で、
手軽な居場所を見つけた気がした数年前。
気のせいだろうが。
ぼっちハシゴをし、
酩酊して車道に突っ込み跳ねられた記憶がある。
酔いが回って気持ちが良かったから。
人一倍小さい気が、
過度に大きくなった自覚はあった。
気が付くと僕は、大きな川に落ちていた。
土砂降りの日のカフェオレ川である。
汚物の薫りが鼻を壊しにかかる。
幸い、浅瀬に引っかかっていたので助かった様だ。
口に入った便か泥か解らない物と、
砂利や木の枝の様な物を
吐きながら陸地へ上がる。
ここは……真夜中だが
明らかにさっきまでいた長野市じゃない。
そして、犀川でも無い。
人工物が無い。
灯りも無く、周りには起伏が激しい山林が広がる。
苦い…ん…?
違和感がある。
ビール1瓶
ウイスキーストレート2杯
ウイスキーロック2.3杯
計、そのぐらい飲んだ記憶があるが酔っていない…
「おっへぇっ……!!!」
生暖かい気温が、汚臭を増長させ
耐えられず嘔吐してしまう。
ビチビチと水っぽい
吐しゃ物が雑草に浴びせかかる。
しばらく吐き続けた。
状況が分からずにしばらく経つ。
防水スマホ。財布(免許書や中身も無事、3千円と数百円)や、
肌身離さない
皆無事だった。ビショビショだが。
案の定、スマホは圏外だった。
山林が続き、杉の様な木の根や、
石等に扁平足の足が悲鳴を挙げている。
体力的にもそろそろ休まねば…
周辺の空気が冷え、雨が振りそうだ。
人間が居る形跡も無い。
何処まで来てしまったのだろうか。
いや、流されたのだろうか。
限界が来て、洞穴の様な窪みに倒れ込む。
スマホの時計ではAM2時。土砂降りの雨。
煙草を喫む。
鎮静剤が効くイメージの様に
気持ちが落ち着いていく。
・・・とにかく足が痛い。
煙草のゆっくりとした燃焼が、私を安心させる。
このまま朝まで待つか、腹も減った・・・
射す様な日差し。
陽は僕にも昇った様だ。
目の前に熊の様な化け物がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます