第3話 ラスト
はぁ、桜子姉さんが犯人で良かった。
あれくらいならなんとか出来るし、ここで、許しとけばもうやる気も出ないだろう。
部屋に入ると黒一色の部屋、厨二かよ?
カーテンを開けて換気のために窓を開ける。お香が炊いてあるのかムスクの香りが鼻につく。
「海斗様、今日の夜伽は?」
「今日はいいや、出しすぎた」
「分かりました」
「チマとアチャコには連絡よろしくね」
「はい!」
メイドは一斉に出て行った。
明日にはこの部屋も厨二から落ち着いたカラーに統一させてもらおう。海斗君には悪いが趣味じゃない。
ベットに横になって考える。
僕ってばいい方の転生ってのを体験してるんだよな。このまま明日になったら戻るとかないよな?
小坂井さんはこの部屋に残ってる。
「小坂井さんは僕のことどう思う?」
「何か変わられましたね。ですが海斗様には変わりないですから」
「だよなー、変わる前はどんなんだった?」
「反抗期と申しますか、男だけのチームを作ると躍起になってましたが、男がもともと少ないので集まらなかったみたいです」
「男が少ないってどれくらい?そこまで少ないわけじゃないみたいだけど」
「二十対一くらいでしょうか。元々男子の草食化から始まっていますから」
「じゃあ、子供も少ないのか。少子高齢化も極まったな」
別次元だろうけどこれも一つの未来ってことか?
「小坂井さんなんで泣いてるの?」
「海斗様からそんな言葉が聞けるなんて」
「僕、馬鹿だけどバカじゃないよ?」
「分かっております」
まだ泣いてる小坂井さんは放置して。
「明日が心配だな。チマとアチャコはちゃんと来るだろうか?」
「来ますとも、獅童家との繋がりが持てますので是非楽しみにしといてください」
楽しみにはするけど、童貞捨てただけなのにこんな大事になるとは。
「小坂井さんも夜伽の対象?」
「はい!喜んで!」
脱ぎ脱ぎしている小坂井さんにウソピョーンとは言えないな。
素っ裸の小坂井さんを抱き寄せキスをすると僕の服を脱ぎにかかる。もう僕の僕は臨戦態勢だ。
そこから何度目かの絶頂の後、ピロートークでこの世界のことを聞きながら寝た。
朝起きると僕の僕を咥えてる小坂井さんにビックリしたけど、まぁ気持ちいいからいいか。
その後は二人でシャワー浴びて服を着替える。執事服が、妙に生々しい気がするがそこは抑えて、部屋から外に出る。
チマとアチャコはもう来ているらしく会いに行く。
「海斗ー!」
「海斗様でしょ?」
「海斗でいいよ、それにしても変わったね」
金髪だったアチャコは黒髪になってるし、白髪だったチマはそのままだけど、二人ともお嬢様のような格好をしている。
「似合うー?」
「似合ってるよ」
「えぇー、目が笑ってるし」
「変わるもんだなーってね」
談笑してるとお母様が入って来て、大人になったお祝いをしてくれた。
小坂井さんが何か喋ってるから昨日のことだろう。僕にプライベートはないらしい。
桜子姉さんも来て祝いの言葉だけ言って出て行った。
まぁ、そのうち姉さんとも普通に話ができるようになるだろう。
海斗君には悪いけど僕はこのまま君でいるよ。
こっちのほうが前世?の何倍も楽しそうだからね。
転生〜女二十対男一の世界に来てしまった〜 あに @sanzo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます