第31話 眠り
眠りは ときおり
ゆめのように
ちらちら ほわひわ
降ってくるの
眠りに
落ちるんじゃなく
使うたびに真空になって
下から押されるお化粧品の
ピストンみたく
私のベッドが
どんどん 高く
透けて 透明に なる
降ってくる それ
受け止める
覆い尽くす
染み渡る
眠りと 溶け合って
私は 私を手放して
……
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