第29話:黒幕、登…場…?②

「ボス、入ります」そうアリーチェが言うと扉の向こうから「おう、入れ入れ」と日本語で帰ってきた。


アリーチェさんに連れられ入ると、室内にはイケオジとビビり散らかしたおじさんが居た。


「余りものだったが似合ってるな!良かった良かった!」


「はぁ…ありがとうございます」


「なんだ、覇気が無いなぁ覇気が……」


「いえ、なんか驚き疲れて……………」


「どうした?」


「いえ、マフィアのお宅に呼ばれたと思ったら日本語が飛び交ってて、ここイタリアなのにすっごい違和感あるよなーって…」


「がはは、そうかそうか。簡単に説明するとな俺達の仕事はマフィアの側面もあるが貿易商なんかも兼ねている、アリーチェのママも俺が日本で口説き落とした女性なんだぜ」


「そうなんですね…」


「まぁ日本と、アメリカ位だな俺が顔見せで相手するのは、他の国の言葉はは喋れるが、ここまで堪能にはできないからな」


「経済的に中国とかは?」


「無理!無理!、流暢になるまでに俺がおおっちんじまうよ!」


「そんなにかかったんですか?」


「そうさなぁ…ここまでなるには、10年はかかってるよ」


「そうなんですね……」


「まぁとりあえず、料理を手配したからな。食べちまおうぜ」


ボスと呼ばれた男はそのままスタスタと自分の席に座る。


「さあ、お前達座れ座れ!」


「だそうですよ、そこで固まってるおじさん」


「ひぃ!あぁ…そっそうだな!」


「ビビりすぎでしょこの人」


「ですね……」


もはや釘寺さん、ハードボイルドの欠片も無くなってる。


俺とメアリーと釘寺さんが座席に座ると、様々な料理が運ばれてきた。


地中海の幸から日本の寿司やラーメンもある。


「そうだ、自己紹介してなかったな、俺はリッカルド・ビアンキ、色々呼ばれているがリッカルドでいいぞ」


「えっと、俺は…」


「あぁ、大丈夫だ【サルデーニャの英雄】さん」


「それ…どこで…」


「新聞」


そのタイミングでアリーチェさんが地方紙を持ってきた、読めない……


「そうですね、優希さんの活躍が一面で載ってますね、ハーレムウハウハですよ」


「その言い方、もうちょういどうにかならんかね、メアリーさんよ…」


「それで、こっちの冴えない男が…」


「釘寺幸一、日本で探偵をやってる男だな、イタリアの各所でマフィアについて調べてる奴で、この街でも随分嗅ぎ回ったそうじゃねーか」


リッカルドさんが鋭い眼光になるとリッカルドさんは途端に顔が青くなり汗が噴き出していた。


「まぁいい、俺の好きなバリ堅濃厚とんこつが柔らかくなっちまう…」


大分日本に浸食されてるな…俺は粉落としのが好きだけど。


「さぁ、好きに食ってくれ」


そう言うとリッカルドさんはいきなりラーメンから啜り始めた、箸使うの上手くね?


「なあメアリー、この状況どうしよう?」


「まぁ、縛られたり銃を突きつけてる訳じゃ無いですし、状況としては悪くないかと」


その元凶になった男をちらりと見ると滝の様な汗をかいていた。


「はぁ……どうしたもんかねぇ…」


「ん?どうした?毒なんて入ってねーぞ?」


「いえ、そうでは無くてですね。何故俺達がここで歓待を受けているのかが不思議で…」


「あぁ…言い忘れてたな。昨日の集団事故でウチの娘がお前さんの世話になってな、エメラルダって最高に可愛い娘が居ただろ?」


「居ましたね…じゃあレオナルドも?」


「いや、あいつは…それは後で話そう、とにかく飯だ」


総言葉を残しリッカルドさんは食事に戻る。


(ん?今あの人エメラルダさんを娘って…え?幾つなの?)


「なぁ…メアリー…」


「はい?(ズルズル)」


ラーメン頬張ってるんだけどこの子。


「いや何でもない…」


(深く考えるのは、辞めにしよう…)


そうして俺もラーメンを啜る事にした。



◇◆◇◆◇◆◇◆

その後食事を終え、一名、喉に物が通ってない人が居たけど放っておく。


改めて目の前に座るリッカルドを見る、歳は60代くらいで、髪型はオールバック、歳を感じさせないパープルのスーツを着こなしてる、それに多分だけどお嫁さんがというか愛人が多そうな感じが言葉の端から取れる。


「さて、先ずは改めて。昨日はエメラルダを助けてくれて感謝する。、君たちが居なかったら俺は、今頃泣いていただろう」


丁寧に日本式の頭を下げるお辞儀をするリッカルドさん。


「いえいえ、俺は自分に出来る事をしただけですから」


「流石【サルデーニャの英雄】」


「やめて下さい、その全身が痒くなる呼び方を」


「そうか?お前さんは賛辞を受けるだけの事はしたんだ、胸を張れ胸を。そうしてその賛辞の形がその呼び名なんだ」


「それはそうなんですが…こう、慣れないんですよね」


異世界だと賛辞と罵倒は一緒だったからなぁ…


「とにかく、ここに呼んだのはそれだけじゃないですよね?」


俺はリッカルドさんの目を見て思ったことをぶつける。


---------------------------------

あとがき



作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!


昨日夜の更新はぶっ倒れててできませんでしたすみません…


17万超えました!?じゅうなな?マジですか!?

日間8500PV超えました!最高更新しました!!


♡も3600超えました!なにをされたんだ…ポルナレフ状態なんですが…

☆ありがとうございます!

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毎日沢山の新規ブクマありがとうございます!


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