第25話:救出作戦前夜①

編入前最後の学校を終え俺と耀は学校を出た。

送別会は日曜日にやる事になったので又クラスの皆とは会うことになる。


校門前に黒塗りの高級車が停まっている、傍らに綴さんが居て手を振っている。


「「こんにちは綴さん」お待たせしちゃいました?」


「大丈夫よ二人とも、じゃあ車に乗ってね、二人の家の前に寄って荷物取りに行くから」


そう言われ俺と耀は車に乗り込む。



◇◆◇◆


それから荷物を取りに家に寄り高速で数時間、俺達はY県の旅館の1室に居た、ちなみに耀は温泉に行っている。


「あっれー何で高級旅館?」


「いやー予算使えるからつい♪」


「なんだろう…この人の最初のイメージから崩れてく…」


「優希君…いい事?大人は深い事気にしたら負けよ!」


「あっ、はい、そうですか…」


「まあ私の分は自費だけどね!」


「えぇ…」


「まあ私の事は置いといて、ここで明日の救出チームに加わるメンバーと待ち合わせだからね」


「そういえばその人達って?」


「以前優希君と一緒に試験を受けた『神楽組』ってチームね」


ん?そういえば居たな…確か全員巫女服着てる人達だったよな……だよね?


「その顔は覚えてないって顔してるわね…まあいいわ、5人組で3人が前衛、二人が後衛の子達ね。リーダーの神楽坂かぐらざか 鈴香りんかちゃんは面白い武器を使っているわよ」


「へぇ…どんな武器なんですか?」


「パタっていう武器ね手甲と剣が一体になった武器よ」


「それって戦いづらくないですか?」


「それがね…なんと手甲の部分が可動式なんだって」


「凄いですね、見てみたいです」


「今日は顔合わせだからね、明日にしなさい」


「了解です、それと、綴さんはお風呂行かなくていいんですか?」


「あぁ神楽組の子達を待ってるのよ、もう3~40分位で到着すると思うし優希君は先にお風呂行ってもいいんじゃない?」


「どうしようかな、春華と冬華まだきてないしな…」


「何?一緒に入るの?」


「んな訳無いでしょ!」


「えー姫華さんに前耀ちゃん含め3人で入ったって聞いたわよ」


「チョットナニイッテルカ、ワカラナイデスネ」


「えーじゃあこの間の春華ちゃんとのイチャイチャについて…」


「お風呂行ってきます!」


部屋をダッシュで抜けて廊下に出る、何でこの間の事知ってるんだよ。


「仕方ないので時間潰しに温泉へ行く事にしよう、館内図どこかな…」


館内図を歩いて探していると、曲がり角でぶつかってしまった。


「きゃっ!」「おわぁ!」


ぶつかって、相手を倒してしまったみたいだ…


「すみません!不注意で…っ!」


倒してしまった女性は深紅の髪色をしていて、整った顔立ちをしている、どこかで見た様な顔だが周囲にこんな人は居ない、それと綺麗なM字開脚なのでスカートの中にある髪色と同じ布が見えてしまっていたので、慌てて首を回し見えないようにする。


「いててて、ちょっと貴方!どこ見て歩いてるんですか!」


「すみません、館内の施設がわからなくて案内板を探していたんです」


「それはわかりました、わたくしもスマホを見ていたので不問としましょう、それでなぜ女性を助け起こさず貴方はそっぽを向いてるんですか?」


「いえ…その…スカートg」


肝心な事を伝えようとしたら腹部に強烈な1撃を貰った、軽く足浮いたぞ。


「チッ」


「げほっげほっ」


そのままその女性は俺の脇を通りすたすたと歩いていってしまった。


(いやまあ、一回ガン見した俺が悪いんだけど、声も上げずに1撃かぁ…いいパンチだった)


痛むのでヒールを掛けておく、あの女性も拳を痛めて無きゃいいけど…



◇◆◇◆

温泉に軽く入り割り当てられた俺の部屋に戻ると耀、春華、冬華が集まっていた。

「おー春華、冬華一昨日ぶりー耀は流石に戻ってたか」

「あ!おにーちゃんだ!」「こんにちは優希お兄さん」「おっ優希やっと戻ったね~」


と三者三様の返答をしてくる。


「そして何故皆ナチュラルに俺の部屋にいるのか…」


「それは優希を待っていたからよ」


「え?もしかしてもう一グループ着たの?」


「いや、来てないわよ。到着したら綴さんが教えてくれるって」


「そっかー、んで耀達は何でここに?」


「「「暇だったから(です)!」」」


「さいですか…」


まあ俺も暇だし良いけどね…


「そうだ、春華と冬華は新しい学校じゃ寮に入るのか?」


「私達は巴ちゃんと一緒に、近くのマンションに住むことになりました」


「はー凄いな…」


「おにーちゃんはどうするの?」


「うーん家からそこそこかかるしなぁ…耀はどうする?」


「私は優希にお任せよ、引っ越すも登校するも優希と一緒だもの」


「おっ、おう…」


「相変わらずの優希さんラブですね…」


「おにーさん愛されてる~」


「そうだなーホントに愛されてるなぁ…」


しみじみと返すと耀は顔を赤らめながら「改めて言うと結構恥ずかしいわね」と言う耀。


「兎にも角にも通学してみてからだよね」


「そうね、場合によっては引っ越さないとね」


そんな話をしていると扉がノックされた。


冬華が「はーい」と返すと綴さんが入ってきた。


「優希君も出てきたんだね、明日参加する探索者が皆集まったし。じゃあ皆行こうか」


綴さんに連れられ小さめの宴会場へ入るとさっき出会った女性を含め5人の女の子が居た。




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あとがき


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